第12話「今度は和ホラーですか……」
「雪、……これは遊びじゃあない……本気の遊びなんだからねッ」
その言葉がどこで囁かれたものか。彼女の目的はなにか。
今は誰も、知るよしはない。
***
「ティート様、アマンダ様」
突然、背後から声が聞こえた。振り返ると、ターバンを巻いた袈裟姿のロザリオを首から下げた男の人……あれ、女の人……?が、いた。
いや、宗教は統一しよう?
「おや、どうしたんだい霧島」
「何か、分かったことがあるの?」
2人とも普通に応対してるけど、ファッションセンスが謎すぎてどう関わればいいのかさっぱりわからないよ。
「
「……
ポカンと呟くアマデ……アマンダさん。
どうやら、
というより、私の……魂……?ㅤどういうことだろう。
「
「ふむ……お
ティートさんはそう言ってくれるけど、一体、どういう人達なんだろう。
あまり、怖くない人だとありがたいんだけど……。
***
地下に鳥居があるってすごいと思う。
さっきも廃病院があったけど、どういう構造になってるんだろうね、このカタコンベ。
「こんばんは~なんの御用ですか~」
……と、目が隠れるくらい前髪の長い巫女さんが聞いてくる。
「土御門に会いに来たのよ」
隣で答えるのはアマンダさん。……本当はティートさんが良かったんだけど、別に用事があるからってことでこっちになりました。
……凄まれた時怖かったし、やっぱりティートさんが良かったなー……。
「権之助さまですね~少々お待ちを~」
巫女さんは抑揚のない声でホウキを鳥居に置き、奥の方への走っていった。
……奥の方で、ちらっと赤いドレスと着物が見えた気がする。あの双子の遊び場でもあるんだろうか。
「や~、だめですよ
「
「けちー」
「
……なるほど、三姉妹だったのか。
遠目から見ると微笑ましいね。双子の方、まだボウリングの球持ってるけど。
「権之助さま~たぶん霧島さんが言ってた人が来ました~」
「えっ、権之助さまへのお客、もう来たの!?ㅤどこどこ!?」
……と、また奥の方で声が増える。
変なふうに噂になってなかったらいいんだけど……。ほら、美味しそうとかそういう類の……。
ま、まあ、さすがにもうないかな。今までもなかったわけだし。
「あー、権之助さま、だめですよ~食べ物じゃないんですから~」
「そうですよ、それ、お客さんには言っちゃダメですからね!」
なんか不穏な声が聞こえたけど、気のせいだったことにしよう。問題発言の内容もわからないから怖いけど、気にしないでおこう。
……いや無理だよね。食べられたくないもん!!
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