第2話
氷帝の今
僕の名は『
今年高校一年になったばかりの学生です。
趣味は読書で特技と言えるかわからないけど護身術(剣術、体術)が少々使える事と幼い頃に僕の右目はちょっとワケありの為、右目には眼帯を付けているがその事と昔に『氷帝』と呼ばれた能力者だったを除いたらごく普通の男子高校生です。
学校では別にイケメンな訳では無く、成績もあまりいい方とは言えない。
体力テストも手を抜いてやっているからあまりいい成績は出していない。
隣で僕と一緒に登校しているのは『
彼女は僕の姉だ。
正確に言うと義理の姉だ。
それに姉といっても歳は僕とあまり変わりないけど。
僕と姉さんは血の繋がりが無い。
僕は昔、姉さんの父親つまり僕の義理の父親に拾われ育てられた。
姉さんは僕を実の弟のように可愛がってくれた。
姉さんはいろいろとすごい。
学年一位の学力を持ち、学年一位の運動神経を持ち、周りから信頼され、慕われていて、料理はプロ級、スタイル良くて、そして美人。
まさに完璧人間。
だからたまに僕みたいのが近くにいてはいけない気がする。
まー、あまり気にせず会話しているけど。
周囲からの殺気を感じる。
いいじゃん。姉弟なんだから。
希子
「紅蓮、制服のネクタイ少し曲がってるよ。」
紅蓮
「わかった。今直す。」
希子
「いい。私が直す。」
姉さんが僕のネクタイを直す。
通勤中のサラリーマンやら通学中の男子生徒からさらに強い殺気を感じる。
いやー、怖いなー。
僕が国の裏側で働いていた現役の頃なら片っ端から殴り倒して行きたくなるレベルだよ。
紅蓮
「周囲から殺気を感じるよ…。嫉妬って怖いなー…。」
希子
「ごめん…。」
紅蓮
「いいよ。姉さんが悪い訳じゃないし。」
紅蓮
「とにかく『今は』平和であること祈るよ。」
希子
「そーだね。」
さて問題です。
何故僕は『今は』と言ったのでしょうか。理由は次の三つの内のどれでしょう。
①毎回不良に絡まれ、喧嘩をする事になる。
②ホモに追い掛け回されてしまう。
③偽善者のイケメン主人公体質の人の所為で毎回毎回面倒事に巻き込まれる。
さぁどれでしょう。
答えは③偽善者のイケメン主人公体質の人の所為で毎回毎回面倒事に巻き込まれるでした。
その偽善者のイケメン主人公体質の人の名前は『
コイツは頭が良く、運動神経も良く、誰にでも優しくて、イケメンで、無駄に正義感が強くて、モテて、でも鈍感でそして偽善者だ。
そしてコイツは、困っている人間を見ると放って置けない人間らしく、何も考えず突っ込んで行く。
いや、別に悪いことじゃない。
困っている人間を助けに行くことはいい事だ。
しかしコイツには困った事が三つある。
一つは、何も考えずに助けに行くこと。
まー、この一つだけならさほど問題はない。
自分自身で解決できるだけの力があれば基本的に何も問題無い。
しかし問題はもう一つの方だ。
もう一つの方は、毎回僕を面倒事に巻き込む事だ。
例えば、女の子が不良達に絡まれるとする。
奴は『何も』考えず奴は突っ込む。
こっちは敵の頭数から敵の隙を伺ったり助けにいくタイミングを図ったりしているにアイツはばか正直に真っ正面から突っ込むのだ。
しかも騎士は喧嘩がかなり弱いだからボロクソにやられる。
僕が死ぬ気で騎士を護ってやらないと翌日、騎士のことが好きな女子に何されるかわかっもんじゃない。
だから不良達の注意を僕が引き付け騎士に被害が及ばないようにして、僕が不良達を撃退する。
そして僕が頑張って不良達を追い払っている間に女の子は騎士に惚れている。
そして基本的僕に対しては、まったくお礼の一言もなしだ。
まったく酷い話だ。
体を張って護り抜いたにも関わらずお礼の一言もなしだ。
僕は入学してからこの一週間、騎士の後始末をやらされてばかりだ。
最後の一つは騎士のハーレム達だ。
騎士が僕といるのが気に入らないらしく変な噂をいちいち流す。
おかげで友達はめちゃくちゃ少ない。
まー、まったくいないよりはマシだけど。
それに僕の傍には姉さんがいつもいてくれたから基本的に気にしない。
とそんなワケで僕は騎士とはいたくないけど、どういうワケか付いてくるんだよねー…。
まー、理由は予想はつくけどね。
騎士は姉さんの事が好きなのだ。
だから一緒にいる僕と仲良くなりたいのだ。
ちなみに姉さんは騎士の事があまり好きではないようだ。
騎士は毎回僕を厄介な事に巻き込むので好きではないらしい。
寧ろ嫌いらしい。
出来る事なら近寄りたくないのらしいが向こうが来るから困るらしい。
まったく面倒な奴だよ。
紅蓮
「今日は平和だといいな…。」
希子
「そーだね。」
騎士
「冬野さーん!!紅蓮ー!!」
おやおや、面倒な奴が来たな。
噂をすれば何とやら…。
紅蓮
「朝はノンビリ歩きたいけど仕方ない。逃げますか。姉さん高速移動。」
希子
「うん。」
僕等は全力で学校まで走った。
騎士
「ちょっ!?なんで逃げるの!?てか速くない!?走っている車を抜いてる!?紅蓮そんなに速く走れたの!?」
当たり前だ。自慢じゃないけど僕は新幹線くらいの速さなら走ることは出来るからな。
女子1
「騎士!!待ちなさいよ!!!!」
女子2
「騎士さ~ん!!待ってくださいですぅ!!!!」
女子3
「騎士様!!待ってくださいですわ!!!!」
騎士の後ろの方から騎士のハーレムの女子の声が聞こえるが気にしない。
騎士の「待ってよー」って声が聞こえるけど気にしない。
近くのお爺さんのカツラが飛んで行くのが見えたが気にしない。
─教室到着─
紅蓮
「ふぅ、間に合ったね。」
希子
「そーだね。」
クラスメイトの女子1
「おはようキーコ。」
キーコとは姉さんのあだ名です。
クラスメイトの女子2
「キーコおはよう。」
クラスメートの女子3
「キーコ!おはよう!それと宿題写させて!!」
クラスメートの女子4
「キーコ!!可愛いよー!!」
クラスメートの女子5
「冬野さん、あぁ、相変わらずお美しい…。」
クラスメイトの男子1
「冬野さんおはようございます。」
クラスメイトの男子2
「希子さんおはよう!」
希子の奴、相変わらず男女問わず人気あるなー…。
それに比べて僕は誰にも挨拶されない。
まー…気にしない。
挨拶されないのはいつもことだしね。
それに親しくない人と一緒にいたって落ち着かない。
クラスメート女子1
「紅蓮もいる。」
クラスメート女子2
「隻眼魔王の紅蓮!?なんでいるのかしら?怖いわ。」
クラスメート女子3
「確か、この間、白鬼高校の不良百人を一人で全員病院送りにしたらしいわ。」
クラスメート女子4
「何それ!?怖っ!?」
クラスメート女子5
「この間、女子の着替えを覗いていたって騎士くんと一緒にいた女子が話しているのを聞いたわ。あと男子生徒全員を土下座させたって噂を聞いたわ。」
クラスメート女子5
「冬野さん。なんであんな野蛮人と一緒にいるのかしら。」
酷い噂が流れているな。
まったく嫌になるよ。
嫌われ者だから仕方ないか。
希子
「紅蓮。」
紅蓮
「姉さん?」
希子
「私は紅蓮の事、嫌いじゃないから安心して。」
紅蓮
「ありがとう。大丈夫、気にしてないから。」
希子
「私は紅蓮のそばにいていい?」
紅蓮
「もちろんいいに決まってる。」
クラスメイト男子1
「まったく。クラスの女子は噂を一々鵜呑みにしやがって紅蓮の奴が可哀想だ。淑女のやる事ではないと僕は思うな。」
クラスメイト男子2
「まったくだぜ。俺だったら問答無用で殴り飛ばしているぜ。」
クラスメイト男子3
「まったく。やれやれだぜ。」
クラスメイト男子4
「しかし、そんな陰口を余裕で聞き流す紅蓮はグレイトな野郎だぜ。」
クラスメイト男子5
「拙者的にはあの噂だけで人を判断する女子が消える事をオススメするでござる。」
クラスメイト男子6
「でも紅蓮の奴、悪い奴じゃないのに何でそんな変な噂を流れんのかな?」
クラスメイト男子7
「俺達で紅蓮をサポートするしかないんだってばよう!!」
クラスメイト男子8
「オラもそう思う。」
クラスメイト男子9
「あんな悪い女子を見ていると駆逐したくなるな。」
クラスメイト男子10
「オイラもあんまし紅蓮を傷付く所は見たくないぞ。」
あ、クラスの男子は味方みたい。
そして騎士達は遅刻してきた。
毎回思うけど逃げて正解だったなー。
捕まったら間違いなく一緒に遅刻しちまうからね。
ちなみに騎士はこれで5回目の遅刻になります。
そして授業を受けるが正直、何言ってるんだかさっぱりわからない。
何故、数学で愛を語る必要あるのか意味わからない。
後で姉さんに聞こう。
正直、先生の授業を聞くより姉さんの説明の方がわかりやすい。
数学教師
「数式に愛を込め!!悩み!!答えを導く!!それが数学!!いいか!?問題一つ一つに愛を込めて考えるんだ!!数学とは芸術の一つ!!真実はいつも一つ!!問題一つ一つを我が子のように!!恋人のように!!愛を込め考えるんだ!!もっと愛を込めて!!愛を忘れてはいけないぞ!!諸君!!高嶺の花だろうが、年の差だろうが、階級の差だろうが、先生と生徒の禁断の関係だろうが、許されない恋だろうが、愛の前では全て無意味!!」
えっと…
これなんの授業なんだろう?
今、数学の授業受けているはずなんだけど。
数学教師
「愛は全てを救う!!家族愛!!友人愛!!恋愛!!愛は全て!!愛は友!!愛は力!!愛は命!!」
…これは、本当に数学の授業なのだろうか…。
ちなみにこの数学教師は年齢は四十後半の男性で未だ独身らしい。
そして何故か愛について物凄く語る。
何故こんなに愛を語るのであろうか…。
クラスメイト男子1
「先生ー。愛の重要性は毎回語っているので分かったので数学の授業をしてください。公式とか分からないので。」
クラスメイト男子2
「先生。いい加減に授業してください。」
クラスメイト男子3
「先生、お願いします。授業してください。明日塾でテストがあって公式とか分からないと困ります。」
クラスメイト男子4
「先生、愛と数学って関係ありますか?」
クラスの男子達から授業を進めての合図を出す。
数学教師
「黙れガキ共!!愛は授業より大切な事だ!!」
と言ってまた愛を語り出す。
希子
(…意味の無い授業だなー…。数学の公式とかじゃなくて何でずっと愛を語っているのかな?まぁ、とりあえず高校一年から三年の範囲が書いてある数学の参考書とか読んで紅蓮に教えてないとなー…。後、紅蓮用の問題集作ってあげたほうがいいかな?)
クラスメイト男子1
(困ったな。全然授業が進まない。てか数学の公式とか教えてよ。)
クラスメイト男子2
(こりゃ、数学の参考書とか買って自力でなんとかするしかないか。)
クラスメイト男子3
(やれやれだぜ。授業をやってくれよ。)
紅蓮
(愛の重要性は分かったら早く公式とか教えてくれないかな。)
騎士
(愛か…そういえば、冬野さんを好きになったのは入学式の時だったな…。その優しげな声と笑顔で一目で僕は恋に落ちたな…。あの優しげな声で話し掛けられたい。あの笑顔を僕の方に向けてほしい。そう思って見ていた時に冬野さんが紅蓮に話し掛けているところを見て少し嫉妬したっけな。それでなんとなく紅蓮に話し掛けたっけな…。僕は冬野さんを見れば見るほど好きになっていったっけな…。そして紅蓮とはいい友人になれたと思う。)
『キンコンカンコーン』
授業終了のチャイムがなる。
数学教師
「おやおや。授業終了ですか。仕方ありません。教科書13ページから35ページまでの問題全部と数学の問題集25ページから45ページ。それから愛についての作文を原稿用紙100枚使って書きなさい!!明日の朝までに提出!!」
クラス全員
「「「「「な、なんですとーーーー!?!?!?」」」」」
数学教師
「言ったでしょ?愛は授業より大切な事なんですから忘れずに。あと私は一応数学教師なので数学の宿題も出さなくてはならないので。」
ヤバイな。
今夜は徹夜かもしれないな。
希子
(…問題集作るのは別の機会にしてとりあえず宿題を紅蓮に教えながらやらないとかな…。)
そんなこんなしている内に昼休みが来る。
昼休みの時間、僕と姉さんは毎回食事をする場所を変えている。
何故かと言うと騎士と愉快な女子達が「一緒に食事をしよう」とか言ってくるからだ。
以前に何回か一緒に食事をした事があるが…
騎士は姉さんに質問攻めをして、騎士の愉快な女子達が僕に対して一々文句を言ってくる。
そして、姉さんがブチギレてせっかくの美味しい食事が台無しになる。
そうなるのが嫌だから僕と姉さんは騎士を避けて、食事がゆっくりが出来る場所に避難する。
ちなみに今回は屋上に避難する。
ちなみにお弁当は姉さんが作ってくれる。
残念ながら僕は料理は得意じゃないので。
-屋上-
紅蓮
「姉さん、いつもお弁当ありがとう。」
希子
「気にしないで。私が好きでしている事だから。それに私達は家族。遠慮しないで。」
紅蓮
「うん。」
姉さん達には感謝をしてもし足りない。
僕はかつて国の裏側の世界で能力者の傭兵として働いていた時代がある。
その時の僕は例え相手がどんな人だろうが問答無用で殺す殺戮の人間兵器だった。
時には刀で多くの人を斬り殺し、時には氷の能力で多くの人を氷漬けにして殺してきた。
姉さんは僕が殺戮の人間兵器だった過去を知っても、僕をそばにいてくれた。
普通に生きさせてくれる事を教えてくれた。
僕は冬野家に拾われて幸せだと心から思っている。
でなければ僕は姉さんの隣で笑って生きていなかっただろう。
-一方その頃-
騎士
「あれ?冬野さんと紅蓮どこに行ったのかなぁ?冬野さんと一緒に食事をしたかったのに…。」
女子1
「あんな奴ら放っておきなさいよ!!」
女子2
「そうですよぅ。私達とお昼ご飯食べましょうよぅ。」
女子3
「そうですわ!!あんな凡人達、放っておいて食事にしましょうですわ!!!」
-戻って屋上-
紅蓮&希子
「「いただきます。」」
紅蓮
「お!今日の弁当にハンバーグが入ってる!」
希子
「うん。今日は紅蓮の好きなハンバーグを入れてみたよ。」
紅蓮
「本当にありがとう!」
僕はこの姉さんと二人で食事をする何気ない一時が好きだ。
姉さんと二人っきりでいるとなんか落ち着く。
だからこの時を妨害されたくはない。
のんびりの食事をしながらこの間読んだ本の話や昨日やったゲームの話、今日の授業の事を話したりなど何気ない話をする。
そんなのんびりとした時間は好きだ。
そして昼飯をすませてのんびりしている内に予鈴が鳴り教室に戻る。
そんなこんなで午後の授業を受けるがやっぱりよくわからないから家に帰ってから姉さんに聞く事にする。
残念ながら僕の学力は平均より少し低い。
そんなこんなで放課後。
僕と姉さんは帰宅部なので『素早く』下駄箱に向かう。
何故『素早く』かと言うと素早く行動しないと騎士に捕まるからだ。
騎士は「一緒に帰ろう」とか言って誘ってくる。
断ろうとすると騎士のハーレム達が「まさか騎士の誘いを断ったりしないよね?断ったら殺すよ?」といった感じで睨んでくるので断る事が出来ない。
そしてトラブルに巻き込まれる。
例えば、女の子が不良達に絡まれてたりする。
僕は、不良達に見つからないように隠れ、どちらに非があるか確認し、そして何か利用できそうな物はないかを見回し、どのようにしたら効率よく、被害を少なく、手っ取り早く、いかに問題事を少なく解決できるかを考える。
なのに騎士は何も考えずに助けに行くのだ。
そしてハーレム達は「お前も行くよね。騎士に怪我させたら殺すからね。」といった感じで睨み付けてくるので騎士を守りながら不良達と戦う。
そして騎士のハーレム達は騎士を褒めて、不良達に絡まれていた女の子も騎士にお礼などを言う。
僕に対しては感謝の言葉も無い。
騎士が感謝されている間、僕は完全に空気になってます(涙)
それが嫌だから素早くする必要があるのだ。
てか頑張ってやったのに感謝されずにずっと空気になっているのは流石に誰でも嫌だろう。
今のところ三日間連続で逃げ切った。
今日も逃げ切れる!!
そう思い下駄箱に到着すると…
騎士
「待ってたよ!!冬野さん!!紅蓮!!一緒に帰ろう!!」
チクショー!!先を越された!!
コイツはマジでストーカーなんじゃないか!?!?
だがしかし、僕の作戦は、まだ終わってない。
こんな事も有ろうかとちゃんと秘策を考えてある!!
紅蓮
「ごめん。今日は姉さんと夕飯の買い物行くんだ。」
どうだ!!
これが僕の秘策!!
名付けて『夕飯の買い物だから一緒に帰れないんだよ作戦』!!
どうださすがに…
騎士
「別に構わないよ。僕も一緒に行くよ!!」
チクショー!!
マジで落ち込む。
希子
「紅蓮、落ち込まないで。」
ありがとう。
姉さん、姉さんだけが僕の味方だ。
こうして、脇役体質の僕と超美少女の姉さんと主人公体質で偽善者の騎士と騎士のハーレム達と一緒に帰ることになりました。
最悪だ…
てか騎士のハーレム共がいちいち睨み付けてくるのが面倒だよ。
てか僕と一緒に帰りたくないなら騎士をなんとかしてください。
僕も騎士や騎士のハーレム共と一緒に帰りたくないんだよ!!
-帰り道の途中-
不良1
「なあ!!俺達と一緒に遊ぼうぜ!?」
不良2
「ギシシシシッ(笑)」
不良3
「うひょっ!!いい女!!」
女
「やめてください!!困ります!!」
あー、来たよこういうパターン。
不良の人数は六人、無闇に突っ込んで行くのは不利。
不良達のナンパって所かな?
しっかり作戦は考えるべきだな。
紅蓮
「騎士いいかよく聞け、人数的にこっちは不利だ、無闇に突っ込んで行くのは不利だ。だからしっかり…」
騎士
「その人を放してあげてください。」
聞いちゃいねぇ…。
不良1
「んだ!?てめえはっ!?殺すぞ!!!!」
不良2
「兄貴!!こいつフルボッコにしましょう!?」
不良3
「両手足、折ってやるぜ!!」
不良4
「顔面、フルボッコにしてやる!!イケメン死ね!!!!ヒーロー気取りになってんじゃねぇーぞ!!!!」
不良5
「泣かしてやるぜ!!!!」
不良6
「あら、あなたみたいな男、好きよ。」
あのバカ!!
まったく何考えてんだよ!?
仕方ない…。
…とりあえず、僕だけでもしっかり作戦考えないと…。
なんか騎士のハーレム達が「お前も行くよね?騎士に怪我させたら殺すからね?」といった感じに睨んできたよ。
はいはい。
わかったよ。
行けばいいんでしょ?
まったくちゃんと計画建てさせてよ。
やれやれだよ。
-数分後-
紅蓮
「やれやれ…。」
僕は一人で不良六人を撃退した。
なのに…
女子1
「さすが騎士ね!」
女子2
「騎士さんさすがですぅ~!!格好良かったですぅ~!!」
女子3
「さすがですわ騎士様~!!もう私はあなたにメロメロですわ~!!」
女
「お名前騎士さんですよね?助けてくださってありがとうございます。騎士さん。」
僕は一言もお礼を言われず、何もしてない騎士がお礼を言われ、周りの女子からちやほやされる。
別にモテたいワケではないが、身体を張って護ったのにお礼を言われないのは、地味にキツい。
騎士
「僕は、人として当たり前の事をしただけですよ!」
騎士は自分が解決した風に言う。
騎士…
お前は何もしてないだろうが…
てかむしろ何してた?
ただ立ってただけだろうが…。
女子1
「謙遜しなくてもいいのよ騎士!!」
女子2
「そうですよぅ~!!格好良かったですぅ~!!」
女子3
「騎士様~!!素晴らしかったですわ~!!」
女
「本当にありがとうございます。騎士さん。」
君等は何を見ていたのかな?
騎士は一体何をしたんだよ?
まったく体張って護った方が感謝されないんじゃ悲しくなってきちゃうよ。
僕、完全に空気になってるな…。
まったく身体を張って戦ったの僕なのに…。
そんな事を考えていると、姉さんが僕の頭に手を置き僕の頭を撫で始めた。
希子
「お疲れ様。」
姉さん、僕の味方は姉さんだけです。
姉さんに頭を撫でてもらうとある程度のイライラやストレスが吹っ飛ぶくらい落ち着く。
希子
「怪我とかしてない?」
紅蓮
「大丈夫だよ。ありがとう。」
さてと騎士達がなんか話している間にさっさと騎士達を置いて行ってスーパーに行って買い物してさっさと帰ろうっと…。
騎士達が話している間にスーパーで買い物をすませてさっさと家に帰った。
そして姉さんと夕食を作って食べた。
ちなみに今日の夕食はカレーでした。
夕食後は姉さんが食器を洗っている間に僕は風呂掃除をして湯船にお湯を入れる。
その後、姉さんから今日の授業を教わり直す。
紅蓮
「なんとか宿題終わったー。姉さん、いつもありがとう。姉さんの説明は分かりやすくて助かるよ。流石学年一位の頭脳だね。」
希子
「ありがとう。宿題の事は気にしないで。私が好きでやってることだから。」
姉さんが姉さんで本当によかったと僕はいつも思うよ。
姉さんマジ天使。
宿題を終えた後、姉さんは風呂に入る。
ここで一部の男子は入浴を覗きに行くのだろうが、僕はまだ死にたくないので覗きに行かない。
そして姉さんが風呂から出たら、僕が入る。
そして出たら歯を磨いて、明日の支度をして、そして姉さんと一緒にオンラインゲームをやった後、自分の部屋で寝る。
ちなみに僕と姉さんがやったオンラインゲームは『ホワイトキャット計画書』というゲームで様々な武器や魔法を使うキャラクターを駆使してモンスターと戦うゲームです。
僕は『赤羽』という剣士のキャラクターを使っていて、攻撃と防御に特化したキャラクターで姉さんは『ミドリ』という魔法使いにキャラクターを使っていて魔力量が多く、回復魔法、復活魔法、状態異常治療魔法など医療系の魔法に特化したキャラクターを使っています。
まぁ、そんな毎日です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます