第41話
「っとこんな所かな?」
「ふーん。」
俺は怪しいと感じた。
まだ何かを隠している。そんな気がした。
でも櫛田さんが話さないなら別にいい。
「それで、質問なんだけど...」
俺はあの桜の木に見惚れていた時櫛田さんが近くに居たか聞いてみた。
「居たよ。普通に伊吹君を見てた。」
これまた凄いな。
「実はな桜の花言葉は精神美、優美な女性、純潔なんだ。」
「えっ急にどうしたの?」
光が聞いてきた。
「なんで桜に見惚れてたかと言うと、なんかお前達見たいな感じがして、綺麗だなと思ってたからだ。」
この言葉を聞いた二人は顔を完熟したトマトよりも赤くなった。
「天然たらし。」
「バカっ」
なんでこんな事言われてるのか分かってる。でも...
『俺は今までの交際フラグをへし折る覚悟を決めた。』
二人が俺なんかに好意を注いでくれるのは嬉しい。
だけど
そんな二人が好きだからこそへし折る事にしたんだ。
恋愛面で好きな光
友達面で好きな櫛田
このどちらかを選べだなんて、俺には無理だ。
だって『二人の事が好きだから』。
そして『大切』だから。
だからもう『失いたくないから』。
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