第14話

しばらく経った。

スマホで時間を確認したら21時だった。

暇だな、と思った瞬間、目の前の扉から音がし始めた。


ガチャガチャと...


この音はピッキングしてる音か?


いやだけど床に伏せて扉の隙間から誰か居るか確認しよう。


スッサッ


見た感じ、いなそうだ!

チャンスだ!と思い、扉の鍵を開け...れなかった。


鍵が動かないように固定されてる!?


もしかしてさっきの音は鍵を開かなくする為だったのか?

いやでも何で...

閃いた!俺を公園から逃がさない為か。

これなら辻褄が合うと思う。


って事は今外に出られると困るパターンだな!?

それを俺は信じる!


俺は扉を蹴った。

バキッ

扉が1発の蹴りで壊れた。(年が経っていた為劣化してた)


俺は急いで公衆トイレから出た。


ピロンと音がした。


その音の方を見ると櫛田さんがスマホを横にして持っていた。


「ねぇ伊吹君知ってる?公共の物を破壊すると刑法261条の器物破損となって、30万円以下の罰金か、3年以下の懲役になるんだよ?」


「でも証拠」


「証拠ならここにあるよ?」


そう言って櫛田さんは自分のスマホを見せてきた。

そこには俺が扉を蹴り破っている姿が捉えられていた。



「マジかよ。」


「これ警察に通報するね!」


嬉しそうに言うなよ。

でも俺は警察に捕まりたく無い。

から命乞いをする。


「お願いします、櫛田さん。警察に通報しないで下さい。『なんでもするので』。」


俺は櫛田さんがストーカーであっても命乞いをした。


「へぇーなんでもしてくれるんだぁ。じゃあ何してもらおうかなぁ。」


あれ?なんかいつもの雰囲気と違う?


「それじゃあ気絶して?」


と櫛田さんは言った。

その後の事は俺は覚えていない...

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