第3話
「2番目だけどいい?」
「へっ?」
井上の言っている意味が分からず、素っ頓狂な声を出してしまう俺。
井上の言葉の意味を図りかねていると、そんな動揺している様子の俺に気付いたのか、井上が説明し始めた。
「飯島くんには悪いと思うんだけど、私、ついさっき他の男の子にも告白されたんだよね。」
「返事はなんて言ったの?」
俺は動揺する心を抑えて冷静を装って聞く。
「もちろん、オーケーしたよ☆」
別の意味での井上の告白に、俺は驚愕して口をパクパクさせたまま、喋れない。
そんな俺に井上は突然、
「私、好きな人は何人いても良いと思うのよね。」
「折角重婚が許されているんだから、大勢いる男性から、ただ1人だけを選ぶってもったいないじゃない。」
「だから私は、飯島くんが2番目で良いなら付き合ってあげてもイイよ。」
動揺している俺は心の中で、井上の言っている事を冷静に吟味する。
(確かに、十年前のように気になる子が何人もいるのに、1人だけを選ぶなんておかしい話か。 ただ、自分が複数の彼氏の内の1人になるなんて想像もしてなかった。)
まぁ、今は【2番】でも彼女の【1番】は後から取れればいいか……
俺は大きく息を吸い、
「よろしくお願いします!!!」
彼女はそんな俺にニッコリと笑いかけ、
「よろしくね英人くん★!」
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