2019年7月26日『美しい夢』
『森の奥にある城にとても美しいがそれ以上にわがままなお姫様が住んでいました』
『ある日の夜、眉毛の太い女子がお城にやってきて、みんなと仲良くしようと黄色いカチューシャを差し出しましたが、お姫様はカチューシャを受け取ったあと無視することにしました』
『すると眉毛の太い少女が突如眼鏡をかけた魔法使いに変わり、お城と召使に魔法をかけて人が近づかないようにしてしまいました』
『魔法使いが言うには、そのカチューシャが萎れるまでに真実の愛を見つけなければ、お城と召使はそのままだ、ということでした』
『お姫様自身は特に困らなかったので、無視することにしました。魔法で燭台に変えられてしまった召使が、困ったものです、と困っただけでした』
それから3年ほど経った後…。
「ここから出しやがれー!!!」
「あたしの城に不法侵入するなんていい度胸ね!あたしの退屈がまぎれるまで監禁しておきましょう」
「出せー!!!」
お姫様はお城を遠目に見ていた近くの村の一般人を拉致監禁してお城の中を探検していました。
「こんにちは」
「うぇ、何だ。燭台が喋った」
「実はあなたに折り入ってお願いがありまして。お姫様を後ろから抱きしめて、耳元でアイラービュゥと囁いて欲しいのです」
「初対面の燭台が喋る内容としては欠片も理解ができん」
「そうはいっても燭台が喋ることには適応しているのは大したものだと思いますよ」
それからしばらく、燭台やお姫様と三人で過ごすことになる村人でしたが、村の方はというと…。
「みくる!もっと自信を持つっさ!」
「えっと…でも」
「き~み~が~心配だ~みくるっ!落~ち~込~ん~で~る~ねっ!♪み~ん~な~の~あ~こ~が~れ~みくるっ!元気~を出し~なよ~♪」
(以下、緑色の髪の女子が踊りながら陽気に歌う)
なんとなく祭り上げられた栗色の髪の女子が松明をもってお姫様の住むお城へと村人の救出に…
「ちょっと待った。今の夢…俺がすごいかわいそうなエンディングにならないか?」
やろうと思えば朝比奈さんと結ばれるエンディングにもできたと気が付いたのは学校についてからのことだった。
ふと夢の中で冷静になって一気に目が覚めるあれエンド。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます