秘めた想い

わたしがどんなに

あのひとをおもいつづけたか

今はしる人も少ない


あのひとが初めて来る日

わたしは飾りのないそのままの姿で

あのひとを出迎えようときめていた

あのひともたのしみにしていた


それは全て上手くいくようにみえた

けれども本当はどうだったろう

わたしは間違っていたのかもしれない


わたしの目にもうあのひとはうつらない

あの人の訴えようとした主張は

わたしの日記のなかで

なにもしらずに眠っている


わたしはあのひとを成功させたかった

そしてそれはかなった

あのひとは私を信じてくれた

私もあのひとを信じた

それももう昔になろうとしている


あのひとの呼ぶ声がきこえる

ずっと待っていてくれると

わたしも道の反対側でまつ

いつかすれ違う時がまたくると

できるだけ信じたい



あのひとはいつ帰ってくるのだろうと

みんなが何も知らずにうわさする

わたしは何も知りたくない

あのひとはいつ帰ってくるの?

わたしも無邪気に問いたかった


あのひとの残していったものは

耳の中に残る声

温かい笑顔とぶっきらぼうな口調と

全部わたしのもの


わたしは机に向かって祈っていた

あのひとのやりたいことが

全てにおいて成功するように

わたしにできることは

やりたいことを見に行くことではなく

祈ることだけ

許してね


もう一度すれ違う時がくるだろうか

もう一度すれちがいたい

もう一度会いたいもう一度


s610425

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