第3話 新生活
「あ、そうだ。私を貴方の家に住ませてくれない?」
「…は?」
「……へぇ、ここが…随分と狭いのね。」
「僕は一人暮らしですし、あまりいい物件はなかったんですから仕方ないじゃないですか。金もないし。」
何故こうなった。
カフェでチーズケーキを食べたら満足して帰るかと思いきやまさかの住む宣言。どうやら帰る家がないらしい。女性と男性が一緒に住むなんて頭がどうかしているが、強制的に一緒に住むことになってしまった。
女性は部屋をうろちょろしてるが、正直迷惑でしかない。
長原さんに呼び出されて会社に戻らなければよかったか。
「ねぇ、聞き忘れてたんだけど、貴方の名前は?」
「僕ですか…?僕は矢田です。貴方は?」
「私は
「…はぁ」
こうして、八雲さんと僕の始まってほしくもなかった新生活が始まったのだった。
君を救う1ヶ月 月夜野 @tukiyona
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