第10話蜘蛛の巣に絡まるチョウ

それからも隆哉との勉強会は続いた。

相変わらずのスパルタだが

あんな事聞かされても私にとって隆哉との時間は大切だった。

隆哉との会話の間や、流れる空気感がとても心地よかった。

何があってもこの時間だけは守りたかった。


しかし充の締め付けは相変わらず酷く、

私を自分の手元に置いておきたいからだろう

隆哉のセクシャリティについて

聞きもしないのにベラベラと話してくる。

手だけじゃなくて咥えられた事もある、

被害は自分だけでなく悟も同じ事をされてる。等々


他人をこき下ろして自分を上げる・・・

女の世界ではあるあるの話だ。

けど、男である充がそれをし、気持ちの離れてる私が自分の元に戻るとでも思っているのだろうか?

ますます、私の気持ちが遠のいて行くとは考えないんだろうか?


-やっぱりこの人は理解できない。


これがきっかけという訳では無いが

私と充は今まで以上に喧嘩が絶えなくなっていった。

もう無理だと・・・これ以上一緒に居る意味があるのかと・・・本気で別れたいと・・・

別れ話になる度に強引に身体を奪われる・・・

抵抗しても力でねじ伏せられる・・・

執拗に責め立てられる・・・

泣いても喚いても犯され続ける・・・


どうすれば逃れられるんだろう・・・

どうすれば自由になれるんだろう・・・


充の張った蜘蛛の巣に絡まり、もがけばもがくほどがんじからめにされてしまう・・・


いっそ消えて無くなれれば楽になれるのに・・・











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