ご飯と味噌汁
大根を洗い、皮をむいて太めの千切りにする。トントントンと小気味の良い音が響く。均等に切られた大根を竹ザルに並べてしばし干す。
その間にネット通販で購入した無洗米をさっと洗い、天然水に浸す。昆布を一切れと日本酒を散らす。
待ち時間に洗濯物を済ませる。シャツなどはネットに入れ、タンブラー乾燥をしても良いものと選り分ける。
洗濯機の中に入りっぱなしの乾いた洗濯物を取り出し畳む。これはずぼらな私がなんとかしたい悪癖の一つだ。
選り分けた洗濯物を洗濯機にいれ、洗剤と柔軟剤を投入してスイッチを入れる。
畳んだ洗濯物をそれぞれの定位置へ戻す。
キッチンに戻り、朝ごはんの支度を再開する。
冷蔵庫に一晩置いておいた昆布とイリコの水出汁は少しばかり黄色味帯びている。適量を鍋に注ぎ火をかける。
無水鍋に移した米をコンロの中央に置き、点火する。
鍋の出汁が沸々と泡をだし、香ばしいかおりが微かに感じられるようになった頃、干しておいた大根を入れる。
油揚げを刻んでいる間に、無水鍋がカタカタと沸騰を知らせる。
弱火にして十分にセットしておいたキッチンタイマーをスタートさせる。
油揚げを鍋にいれ、一煮立ちしたら火を止め、味噌を溶かす。
そうこうしている内にキッチンタイマーが時間の経過を知らせる。
無水鍋の火を止め、さらに十分そのまま蒸らす。
万能ねぎを細かく切り、味噌汁に散らす。
蒸らしの時間が終わると無水鍋の蓋が開かなくなる前にさっと蓋をあけ、水で湿らしたしゃもじを鍋肌に添わせ、ひっくり返すようにざっくりと混ぜる。
炊きあがった米のいい匂いと味噌汁のあっさりとした匂いが台所に充満する頃、早起きの息子に連れられて主人がダイニングに顔を出す。
「おはよう。ご飯できてるよ」
少し余裕のある今日は目玉焼きでも作ろうか。卵を常温に戻していないけど、そこはなんとかなるだろう。
私はフライパンをだし、小皿に卵を三つ割った。
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