第7話ウィルス

妊娠率が安定してきたと圭介は安心していたが被験者が原因不明で死亡する事が多くなった。


H県H市の工場長木ノ下武司が質の良い被験者を送って来た時からである。


そのせいで第一工場の被験者を全員殺処分した。


「くそ!木ノ下…。潰しにかかってきたな。」


第一工場の殺菌には二週間かかった。


「おい!おい!やってくれたな!この出来損ないが!」


孝が圭介を殴った。


父さん…。


「あんな下品な人間に騙されるなんて恥と思え!」


圭介は、そのまま倒れて病院に運ばれた。


圭介の体はボロボロだった…。


遥香…。


すまない…。


心の中で謝っていた。


H県H市


「ひーっひっひ!さすがお坊ちゃんだな。俺の考えに簡単に引っ掛かりやがって。」


「上手くいきましたね。」


「ああ、ドクター、君のおかげだ!」


「少し良心が咎めましたけどね。」


武司は、爆笑した。


壊れたオモチャみたいに笑い続けた。

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