『古典部シリーズ』
ミステリー小説で思い出すのは、「古典部シリーズ」著:米澤穂信である。
長く時代を超えて規範とすべきものである「風土記」「万葉集」「古事記」「日本書紀」「懐風藻」「日本霊異記」「竹取物語」「伊勢物語」などの古典について、あーでもないこーでもないと語り合うシリーズ……ではもちろんない。
岐阜県高山市にある架空の、文化系部活動が活発なことで有名な進学校・神山高校で「古典部」という廃部寸前の部活に入部した男女四人が、学校生活に隠された日常の謎に挑むシリーズ作品である。
アニメ化される話をいち早く小耳に挟み、放送される前に急いで読み倒した。そうでなければ、読まなかったかもしれない。
どうしてアニメを見ようと思ったのか、理由は至極簡単。
音楽が、田中公平だからである。
田中公平について語ると趣旨に反するため、涙をのんで差し控える。
「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠回りする雛」の四作がアニメ化された。古典部四人が入学してから翌年の春休みまでの一年間の内容で、キリが良かったからだろう。
「ふたりの距離の概算」「いまさら翼といわれても」は主人公たちが二年生になってからの話。
二〇二一年現在、二〇一六年に刊行されて以降の続巻は出ていない。
アニメの話はともかく、ミステリー作品を作ろうといろいろ読んでいた時期に出会った作品の一つだ。
日常系のミステリーが流行りだしたのは二〇〇〇年前後くらいから。
いまでは、ジャンルを問わず謎が含まれている作品が多く出版されているのは、書籍を売るための戦略にほかならない。
ミステリーのパターンというか、種類を知るきっかけになった作品のひとつだ。
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