第4話 テスト

テスト期間になった。

流石に浅間さんは集中している。

まあ流石に俺に話をして来ない.....と思った俺が馬鹿だった。


「ねぇねぇ。羽山くん」


「.....何。浅間さん.....?」


テスト期間の初日の休み時間。

どんだけ浅間さんは余裕なのだろうか。

俺に笑顔で話し掛けてくる。


茶髪のボブヘアーを揺らしつつ、女の子の香りを撒きつつ、テスト勉強をしながら。

俺もテスト勉強していて、忙しいんだけど.....。


「ジャジャーン!クイズです!」


「.....何.....」


「私のさっき受けた数学テストは何点でしょうか!」


「.....そんなの.....分からない.....」


いや、分かると思うよ、君にも。

浅間さんにその様に言われて、考える。

そう言えば.....浅間さんは成績優秀だった。

だったら今回も.....と思って答える。


「100点はいくんじゃ無いかな」


「ブッブー!点数は多分、80点だと思う!」


「.....中途半端過ぎる.....」


「今回は関数が苦手でしたー。でもね、本当の理由は.....君の事が好きだから勉強し損ねた」


まさかの答えにお茶を吹いた。

俺はそして浅間さんを見る。

やった!という感じの顔をしていた。


「君を驚かせる事が出来た!嬉しいな!まさに思春期そのものだねぇ青年よ!」


「じゃあまさか」


「うん、嘘だよ。.....でも嘘じゃ無いかもよ?」


「いや、どっち.....なの?」


さあねぇ?とクフフと怪しげに笑う、浅間さん。

すると、チャイムが鳴って先生が入って来て。

その為に俺は悶々とした感じで過ごさざるを得なかった。

浅間さんめ、酷い.....。



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