第70話 勇者抹殺部隊 2/4
「『勇者抹殺部隊』の
『勇者抹殺部隊』の名前は唯のお飾りではない
勇者を召還し続け、その体を研究し続けた
そこには人権も倫理もない人体実験の歴史
その成果が
『勇者抹殺部隊』はその全員が強化手術を施されている
『
その姿は異様だった
全身を縫合した跡が無数に走る
抹殺した勇者の死体を無理やりに薙ぎ合わせた異形の勇者
繋ぎ合わせた勇者のパーツの数だけ
その勇者が所持していいた『固有スキル』を使用することが出来る
『
身体に埋め込まれた無数の魔石
殺した勇者の命をその中に封じ込め、自らの命とする
殺されても殺されても貯めこんだ命の数だけ蘇る
『
殺した勇者の目を体中に埋め込まれ
千里眼の力を持ち
あらゆる認識疎外を見破り
死角を持たぬ勇者
『百手の勇者ヘカトンケイル』
百の手を操る
両の手以外は周囲を浮遊しており
それぞれの手には武器が握られている
百手の勇者と戦う事は即ち
100人の勇者と戦う事と同義だと言われている
その強力な力には弊害がある
彼らの力の代償は、短命であるという事
『
今まで10年以上、生き永らえた者は居ない
現在『勇者抹殺部隊』のメンバーは4名
少なくともこの4人を創り出すために、50人以上の勇者が犠牲になっているという事だ
これまで一体何人の勇者が犠牲になったのだろうか?
彼らは10代という若さでこの世界に召喚され、20代でほとんどが死亡してしまう
召喚した勇者は目的が達成され次第始末される
『勇者抹殺部隊』の人員の補充のため素材とされる
または強化手術を施され
隷属魔法で自由を奪われる
少しでも長く利用する為に
作戦時以外は、
報告によれば、城の地下にある召喚用の祭壇は勇者とかかわりのある者によって破壊されたらしい
祭壇は徹底的に破壊されており修復には相当の時間がかかってしまう
人員のストックを作るために、今回の作戦は失敗できないのだ
こうして、『勇者抹殺部隊』と一万の兵士がハジメーテの村へと進軍を開始した
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