第25話 死者の街(前編)

魔王のダンジョン地下6階層


そこは一つの街だった


階層に町が丸ごと一つ閉じ込められたような世界


だがそこには生者は一人も居なかった


つい先ほどまでは




「何だか、幽霊でも出そうな雰囲気だな」


確かに、周囲は薄暗く建物のほとんどは損層が激しく廃墟と化している


街の奥に丘がありそこには城が建っていた


(邪悪は気配が全開だなぁ、しかしこの感じどこかで)


ワタルは思い出した、自分たちが乗り込み命を落としたあの場所を


魔王の居城


「どうもあそこに行けって言われてる気がするねぇ」


周囲の状況が変わっても彼のペースは変わらない


階層に一歩踏み込んだとたん気配が変わった


音がするわけではない


なのにまるで警報を発するかのように


そして、それらは姿を現し始めた




あるものは廃墟の中から


あるものは地面から這い出して


あるものは飛来し


出現する場所は違っても共通していることが一つ


そのどれもが、正者であるワタルたちに向かって動き出したこと




その心臓は鼓動を立てず


生者を憎むように、襲い掛かってくる


不死の魔物たち


『アンデッド』と呼ばれるモンスター


そう、この町は死者たちの街だったのだ



ゾンビ 生きた死体 生者を憎むように退去を成して襲い掛かってくる


肉体は朽ちかけているので動きは鈍いが数が多いと脅威となる


光に弱く日中は行動しない



スケルトン 動く人骨 剣や盾、弓などで武装している事もある


打撃に弱いが、的が小さい為、槍などの突き攻撃には強い



レイス 悪意に満ちた霊体 通常の武器ではダメージは与えられない


触れられると生命力を吸い取られる



リッチ 『不老不死』を求めた魔導士や死霊術師の成れの果てともいわれる


知能が高くアンデッドの中でも高位の存在


通常の武器ではダメージを与える事が出来ず、強力な魔法で攻撃してくる


『不老不死』(コアが破壊されない限り)『エナジードレイン』『魔力増加』『魔法攻撃力強化』『幽体 アストラルボディー』『物理攻撃無効』


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