第24話 素晴らしい『進化』

アイアンアントの残党を殲滅した後、小休止を取った


しばらく考えたのち、意を決してゴブリン・バーサーカーいやアトラスから託された『核』を吸収した


(本当にお疲れさまでした 進化が可能となりました 進化しますか? YES/NO)


(アナウンサーさんのお陰で生き延びれたよ、ありがとう! 進化します!)


何時もの痛み、体の悲鳴は上がったが、以前よりもましになった気がした


気は失ったが、時間も一時間程だったと言う


身体が強化されて『進化』の負荷に対応でき始めているのかもしれない


アナウンサーさんにマクロ機能をフル回転してもらい、死骸から取り出された『核』を仲間たちに順次吸収してもらうと、次々に『進化』の時が訪れた




ワタルは大きくなった


体長は3メートルに届きそうだ、体格ではアメコミに登場する緑の超人を超えた


身体能力も以前よりも上がっていたのだが




ツヨシは、以前より小柄になった体調は180センチくらい、それなのに筋力は以前より上がっている


ワタルは試しに腕相撲を申し込んだが、速攻で負けた


そして凹んだ・・・




シノブは、かわいさが更に増した


もう!どこまでかわいくなる事やら!


ワタルはシノブにも腕相撲で負けた


心が折れた・・・




ユウジは、体長や外見に大きく変化は無かったが


歯がキラっとどころかピカーッと光るようになった


(もう何っ?このスキル  眩しいし、ちょっとウザい)


ワタルに向けてピカーッとしてくるのが、何だかイラッとする


そして腕相撲をしきりにやろうと言ってきたが丁重に断った


これ以上落ち込みたくない


しかしこの時まだ誰も、このピカーッが恐るべき効果を発揮するとは思いもしなかった




アオイも、ツヨシと同じく以前よりも小柄になったが筋力はアップ


どうやら筋肉の密度が高まって、サイズダウンしたがパワーアップすると言う何とも素敵な効果が出ているようだ


アオイも興奮しながら腕相撲を挑んできたが、断った


今度はアオイが落ち込んだ




マコは、体長の変化は無いが、どんどん妖艶さが増しているように思う


魅惑の大魔導士


それが彼女だ


ツヨシが会話する度に、どぎまぎしている


(もしかして、マコに気があるのか? ウシシシ)


今度からかってやろうと、内心で企むワタル




ちなみに種族名は、『ブリリアント・ゴブリン』


グレートゴブリンで危険度Cランク 銀等級冒険者相当の戦闘力


ゴブリン・ヒーローやゴブリン・チャンピオン、ゴブリン・ジェネラルと言った猛者たちがこの上位種に相当するのだろう


では、その更に上位種に当たる『ブリリアント・ゴブリン』は


危険度Bランク 金等級冒険者相当の戦闘力


ゴブリン・キング 多数のゴブリンを統率する存在


まぁゴブリンは仲間じゃないし、統率する気もないけれども


凄いゴブリンから、素晴らしいゴブリンになったワタルたち


(一体全体、このネーミングは誰が?)


そう疑問に思わずにはいられない一同であった

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