第14話 取得

「いやー、本当に迷惑かけたな、すまない。この通りだ」


「いえいえ、マスターは悪くありません、それにちょっとしか殴りたいって思ってませんから」


まぁ、ちょっとだけ、ね。受付嬢の対応は酷いと思った。


「ほら!リースも謝れ!」


「ご、ごめんなさい」


「いえ、もういいですよ、そんなに怒ってないしそれじゃあ報酬は」


報酬はゴブリンのだ…。あの男達の騒ぎからギルドマスターは横取りした野郎たちってレッテルを貼り、奪ってきた。

あの時の男達の怒りの顔はとても気持ちよかった。


「これを、20,000メルだ。これからもここを訪れてくれ、そして、感謝する」


「ああ、度々来るよ」


そのお金を受け取り、子供達がいる宿に向かった。


現在ピズ所持金,155,050








「ただいま」


「おかえりーー!」「おかえり、です」「プゥゥゥ」


2人とも元気そうだ。ご飯作らないとな、何作ろうか。


「ご飯、何がいい?」


「にくーーーー!」「なんでも、いいです、よ?」


「じゃあ、肉だな」


白い髪の元気な子が肉ってリクエストなので、干し肉を使った、混ぜご飯にしよう!

って、名前聞いてないや、でも、別れる時辛いから、知らぬが仏。


まず、【亜空間収納】から、魔導コンロと麦、干し肉、水、スプーン、鍋(大)を出して、

魔導コンロに鍋を置き、麦、干し肉、水を入れ、フタを閉じて点火。


出来上がるまで、サイドメニューでも作るか。


の野菜、前行った川で取った魚を焼いて、盛り付け、完成。



30分後ぐらいに、フタの隙間から、泡が出てくる。出来上がりだ。

フタを開けると、湯気とともに、肉の匂いがして、美味しそうだ。

そして、肉と麦が混ざるようにかき混ぜ、盛り付ける。完成だ。


「できたぞ!」


「わーーい肉だー」「肉です!肉ですー!」


やはり、子供は元気が1番だ。1番輝いている時間だと思う。


「さあ、食べよっか、」


「うん!」「はいです!」



うん、上手にできた。干し肉についている濃い塩が丁度いい、塩加減になって、食べやすい。それに肉も、柔らかくなり、美味しい。

野菜は、適度に食べないと体調を崩すので、適度に食べなければならない。


うん、子供達もよく食べる。好き嫌いなく、いい子達だ。



「ふぅ、食った食った、体拭いたか?」


「美味しかったねー、体まだ拭いてなーい!」「美味しかったです!拭きたいです!」


「じゃあ、外行こうか」


「うん!」「はいです!」


ここは宿だ。料理は許可されていても、水は流石に怒られる。

ゆえに、外で、水浴びだ。こうしているものも少なくない。


「さて、脱いでおいて、タオルここにおいておくから」


「はーい!」「はいです!」


2人とも、まだ子供だ。どれもペッタンで、体中、子供ならではののモチモチだ。


「はい、これとこれ使っていいよ、はい、髪の毛濡らすよー」


「はーい!」「こわい、です」


【亜空間収納】の裂け目から、ちょろちょろと水が出ている、獣人の子は水が苦手なようだ。


「つめたーい!」「う、うううう〜」


「はい、石けんで、洗うよー」


髪の毛を濡らしたら、院長にもらった石けんで、まず最初に、白い髪の子から洗った。


髪の毛はサラサラして、拾った時とは大違い。将来可愛い子になるだろう。

綺麗に洗ったら、次は体だ。

肩からお腹、足、背中、体中洗って、


「次、洗うよー」


次も獣人の子を髪の毛から、体全て丁寧に洗った。


「ちゃんと、体拭いたー?」


「拭いた!」「やって、欲しいです!」


「はーい、ちゃんと拭いてー」


タオルを取って、1人ずつ、髪の毛から拭いていった。







「ほら、寝るよ」


「まだ、眠くない!」「もう寝るでしゅ」


ベットに3人で入り、寝る。今は、夜で少し冷える。3人いればぽっかぽか。


「おやすみなさい」

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