たった2年、されど2年。その期間で変わったものは多く、残ったものは少ない。
「好きだった」
その一言が、何よりもただ感情を揺さぶる。陽キャが陰キャに変わり、マドンナがさらに綺麗に可愛くなって帰ってきた。
もう2度とかかわるはずの無かった縁が再び交わり、そして交差していく。
テンポよく進みながらも感情を織り込み、より現実に近い感情表現を細かく描写しているがために、切なさの入り混じった甘さが口の中に残る……。
そして残りの少ない期間、混濁する感情と飛び交う記憶に翻弄されながら、アオハルを誰よりも体現するのは、彼か彼女か。
――甘く儚い、クスリと笑える青春の物語。