再会

‪父は新しかった‬。


‪隣の即身仏と比べると‬

‪まだ亡くなっていないのでは‬

‪ないかとさえ思わせるほどだ。


‪でも生きているようにも‬見えなかった。‬


‪どれほど立ち尽くしていただろう‬。


‪気がつけば膝をついて‬

‪触れそうな距離にまで‬近づいていた。‬


‪けれども触れることができなかった。‬

‪死を確認することが恐ろしいのだ‬。


理由が知りたかった。

納得してからでないと

事実を受け入れ切れなかった。


といっても代々受け継がれてきたのだろう

奥から何十体も並ぶ光景を見れば

疑う余地もない

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る