第33話 え? 僕が守られるの?
僕らは結果は聞かずそのまま
思考がネガティブな方にいってたのが顔に出てたのだろう。横を歩いていたはずの
「また考え事?
ご機嫌な笑顔でそう僕に語りかける。
まー確かに深刻ぶったり変に自分を貶めても何も良いことはないね。
「そういえば先生とは何を話し込んでいたの?」
再び左横に並び此方を見上げながら歩き出す。
内緒にしろと言われているだけにどー
思案していると左腕を抓られた。
「先生に他言無用って言われてるならそう言ってよ。別に無理に教えてとか言わないから」
そう言ったあと言葉を切りこう口にした。
「でも適当な嘘で誤魔化したりはしないでね。約束だよ」
そう言うと僕の返事を待たずに左手を取ると勝手に指切りをして離れていった。
しかし物語の主人公のように神の如き
世の中なるようにしかならんし気持ちを切り替えよう。
文明レベルが極端に違う風景を眺めつつ時間を潰し夕飯の時刻になる頃に一同が
この
会計額を聞いて更にびっくり。
六人で金貨一枚でわずかに釣銭が発生した程度の金額を請求されたのである。
まー払うのは師匠なんで問題なし。
「ご馳走様でした」と口々に礼を述べて当てがわれた部屋へと戻る。部屋割りは
程なくして師匠が
「
「そうそう
なぜか
綺麗なおねーさんと飲む店とか一度くらいは行ってみたかったんだけどなぁ。
仕方なく
結局一人寂しく寝るのであった。
師匠は割と早く戻ってきたけど、
妙にツヤツヤというかニコニコというか…………ナニがあったのかは想像に難しくない。
大人の階段上るときは三人一緒だ! と誓った仲なのに! まー嘘ですが。
食材も料理も見慣れたものが多く異世界知識でひゃっはぁぁぁぁするのは難しいなと
「そうだ。
うちの
「昨日もチラッと言ったが
「
ゲームだとそんな感じになるよね。
ところが、
「まー二か月できっちり仕事できるように教育しておくから期待して待ってろ」
ニヤリと笑みを浮かべ師匠はそう言った。
「なら最後の一人は
そう言ってきたのは
「
師匠の言いたいことはこういう事だろうか?
「よーするに後ろに控えている癒し手か、がっちり装備を固めた戦闘もできる癒し手って事ですか?」
「その認識で構わない。後は対
そーいやそうでした。
「ただ
どーやら紹介はしてくれないらしい。
「それじゃそろそろ支度して迷宮都市ザルツへ行くか」
師匠のその一言で朝食は終わり各々支度の為に部屋に戻っていく。
僕も戻ろうと思ったときだ。右袖が捕まれる。左には
「何かあった?」
そう問いてみたものの俯いて無言で首を振るだけだ。いつもの感じではある。
「わたしも…………から」
何か小声で宣言したが聞き取れない。古典ラノベの難聴系主人公じゃあるまいしとか思ったけど、蚊の鳴くような声と言っていいくらい聞き取りにくかったのだ。
「ごめん。聞き取れなかった」
僕がそう言うと顔を上げジッと僕の目を見てこう切り出した。
「わたしも
え? 逆じゃないの?
左にいる
「君らなんか結託してる?」
そう突っ込んでみたところ二人して頷きあって
「「内緒」」
そう宣って部屋へと駆けていった。
まー悲壮感漂わせてるよりはいいかー。
これからの迷宮都市ザルツでの生活はどうなるんだろうなーなどと思いを馳せつつ支度の為に部屋に戻るのであった。
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