第26話 最終試験②
一人で悩んでいても仕方ないので相談することにした。
「
巣穴の規模から再襲撃はないだろうと予想したものの広くはないとはいえ、不慣れな夜の森を移動して巣穴に攻め入るのは確かにリスクはあるかな。夜行性の
「俺は今夜中にケリをつけるべきだと思うな」
そう言い出したのは
「理由を聞いても?」
「既に二度依頼は失敗している。
確かに依頼人というかこっちの世界の住人の感覚だと
「さっきの戦闘で三匹逃がしたんだけど、今行くと警戒されてるか逃げ出す準備してるんじゃない? 明日行ったらもぬけの殻とかかもしれないし、行くなら急いだ方がいいと思うのだけど…………」
迷っていると
実は答えは決まっているのだけどある事で迷っていた。
「
行くにしても無策では行けない。
「ん~…………。さっきの戦闘で【
同じ
懸念している嫌な話は後にして作戦を立てることにした。
▲△▲△▲△▲△▲△▲
案内役に村の
可能性は少ないと思うが不意打ちを警戒して明かりを多めに用意した。はっきり言って目立つ。しかし夜目が利く
僕の
そろそろ目的地の洞窟が見えてくるころだ。見張りが居ればこの明かりが見えているはずだから何らかの反応があるはずだけど実に静かだ。
いや、
「もしかして逃げられた?」
そうだとすると面倒くさい。なぜなら安全を確認するために森の中を探索して居ないことを確認後に安全宣言しなくてはならない。しかも見逃しがあって再び
分かりやすい
「偵察に行ってくる」
洞窟の入り口は
うろうろと入り口周辺を調べた後に
その時、
「
「野郎っ」
その際に
黒い肌、黒い髪、特徴的な長い耳…………。
「
師匠の話では極稀に
そりゃー経験の浅い新人冒険者が返り討ちに合うわ。
何か違和感を感じ
「————————」
こちらの声も耳に入ってこない。魔法の
この無能めと心の中で自分を叱咤する。
なら効果範囲の外に出れば問題は解決だ!
そう思ったのだが…………。
【
そうか!【
あの呟きは対象を
師匠からあれこれレクチャーされていたから知識としてはあったけど…………そうか
ならそろそろ魔法は打ち止めだろう。こちらも暫くは魔法が使えないし殴り合いとなりそうだ。
結果として
まずは意固地になった
流石に三対一は勘弁して欲しかった。
だが相手は連帯もなく個々に振り回しているだけで場所的にも閉所や障害物が多いでもなく数的有利をあまり生かせていない。気勢を制されなければ、やはり
気持ちに余裕が出来たこともあり冷静に対処しつつ
完全に相性が悪い。
装備を決める際に視界が遮られるのを極端に嫌って
倒れている
「
防戦一方どころか遊ばれている事にイラついた
代わってやりたいのは山々だが、こっちは
そう思っているとタイミングよく
これに驚いたのが
一匹はかなり大げさに飛びのいて難を逃れたが、もう一匹は転倒した。すかさず転倒した
血飛沫が舞う。
右手に肉を断つ嫌な感触があるが今はそれどころではない。
立て直した
この
慌てて回避しようとし、自分で自分の足を引っかけて転倒してしまう。
転倒したことで距離が開いたので、これ幸いと
距離自体は
そもそも当たらないのは分かっていたさ…………。
だけどこれでいい。こちらを
思い切りのいい
予想以上に斬撃が軽い。
力押しでは勝てないと踏んだか、こちらが
こちらもそれに合わせて踏み込んで
左袈裟を完全に振り下ろさないで腕の力だけで逆袈裟気味にで斬り上げる。
予想してなかったのか回避が遅れて
今度は分かった!
精神に何か干渉するような感覚を覚えたが跳ね退けた。今のはたぶん【
魔法が効果を及ぼさなかった事に驚いたようで、慌てて次の魔法を唱えだす。
しかしそうは問屋が卸さないとばかりに左手を腰に伸ばし
運が味方したのか左手で放った
『ここだ!』
ほとんど反射的に
嫌な感触が両手に伝わり、
崩れ落ちる
「なんだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます