第23話 幕間-1
疾走する
私たちは落ちないように必死に荷台に掴まりながらこの激しい中で舌を嚙まずにしゃべり続ける先生に関心しつつ耳を傾けていた。
細かい事情は聞き逃したけど要約すると、あの町の狂乱は戦争による狂気ではなく人為的なものであろうと言うのが先生の見立てのようだ。それにしても先生はこの激しい揺れの中でよく舌を噛まないものだとどうでもいい感想を抱いていた。
時速にして40km/hほどで
自力で動く気力もない二人を先生が荷台から降ろし寝かせた後に
「二人とも大丈夫? 飲めそう?」
私はといえば
「悪いな」
「ありがとう」
「どういたしまして」
二人が水を含み一息ついたところで爆弾を落とす事にした。
「二人とも
あえて大丈夫のところを強調した。
「助かった。落ち着いたよ」
「身体のほうはでしょ?
「「…………」」
僅かばかり
「何のことだよ」
「町で人を
沈黙が支配したがこの沈黙こそが答えただと思う。
「おっかしいなー。バレない自信があったんだがねー」
「俺も迫真の演技キリッだとおもったんだけどなー」
「
「そうそう」
ここは二人を立てて
「うん。わかった」
優しいのだろうけど、それが通じるのは法や秩序がしっかりと整った
必要なら手を下す覚悟がなければこの世界では生きていけない…………先生もそう言っていた。
果たして私には割り切れるのだろうか?
いや…………目的のためには割り切らないといけない。
私は酷い事をしようとしているのだから…………。
「落ち着いたみたいだし、私は行くね」
そう二人に告げると
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