第9話 登録
アルム大陸東部の沿岸から上陸した。
そこで僕らは巨大で快適な居住空間の
運転するヴァルザスさんの横に
「もうすぐルートという町だ。町というか都市国家だな」
前方に見える石壁はファンタジーものでよく見る町をぐるりと囲むように円形をしており壁の高さも12メートルほどのようだ。あの規模の町だと人口は二千人も居ないのではないだろうか?
そんな事を考えていると師匠の話は続く。
「そこで身支度を整えて冒険者
ヴァルザスさんは操縦しつつそう尋ねてきた。ここで言う覚悟とは暖かい食事や寝床とはお別れ…………お客扱いの終わりという意味だ。
「問題ないっす」
「大丈夫です」
「平気です」
都市国家とは首都にして王都である都市と周辺の農村部で構成されていて、大国なら男爵か子爵程度の領地と人口しかない。今回立ち寄るルート王国の王都ルートも都市人口三千人程度の都市である。
そうこうしているうちに高さ三〇メートルはあろう巨大な石造りの市壁の前まで来た。現在は昼近くのはずなので高さ一〇メートルはあろう巨大な鉄扉は開きっぱなしになっている。その両隣に全高六メートル弱の寸胴な人型の何かが突っ立っていた。
「ヴァルザスさん!あれなんすか?」
助手席に座っていた
「あれは
いつかはあんなのを操ってみたいななどと思っているとヴァルザスさんは話は続く。
「あの簡易版はそこそこ量産されているし戦争でも結構見かける。市壁が巨大なのも巨獣や
説明には続きがあり簡易型は
「ロボットって解釈でいいんですか?」
気になったので聞いてみたら、
「厳密には人造半生物…………だな。ほぼ人と同じ構成の金属製の骨格と生体部品である筋肉に相当する
そう説明されたが、巨大な人型兵器とか浪漫を感じる。
「いつか自分の機体を持ってみたいな」
「そんなに興味があるなら後で
ヴァルザスさんはそう言って興味津々の僕と
「男子ってあーいうのホント好きだよね」
呆れたと言わんばかりの
市壁の前は入都手続き待ちの
慌てて止めに入る兵隊に胸元から
「あれ?四人で九枚って数合わない気がするんですが?」
九枚というのはどういう内訳なのだろう?
「一人あたり三ガルド。小銀貨三枚だ。俺は冒険者
「納得しました」
そう言って頷く。そういえば言われた気がする。
そうこうしているうちに駐車場、こっちの世界だと駐騎場に
市壁の手続きで受け取ったモノを投げ寄越した。
「これを首からぶら下げておけ」
受け取ったモノをみると金属の板に鎖が付いており首から下げるものらしい。
「これは何ですか?」
首にかけながら
「それが滞在許可証だ。失くすと罰金だから注意しろよ」
「そういえば列に並ばないで優先的に通過できた理由ってどうしてですか?」
気になったので聞いてみた。
ヴァルザスさんは自分の玉虫色に輝く
「この
そう言って特権について話し出した。
「まずはあらゆる通行税が無料になる。貴族同様に手続きが簡略されるうえに優遇される」
「小国の王って事はこの国の王様より権威的には上なんですか?」
「確かにその通りなんだが、流石に面と向かって国王より上の扱いは出来ないので非公式の場合に限るな」
やりたいことは山のようにあるが
▲△▲△▲△▲△▲△▲
時間も勿体ないからと
古代帝国時代の人民管理用の
この
あとは無くしたり破損したりすると高額の再発行手数料が取られると説明された。
「こういう場面だとこいつは逸材だとか言って
僕同様に古典ラノベ愛読者の
「それを言うなら先輩冒険者が絡んでくるところじゃないの?」
僕は思わずそう返したが僕らは神様から
ヴァルザスさんから白い
「この
聞こうかと思っていたことを
「職業というより
今回は先日の適性検査をを元に
掲示板の
「ヴァルザスさんは
「
「「「えっ?」」」
身長一九〇超えで筋骨逞しい偉丈夫のヴァルザスさんが
「控えめに言って俺は神に祈る以外は超一流だが、うちの
ただ最近になって四人目が加入してその人物が
因みに
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