第32話:迎えに行くまでの日々
それから私と響は勉強とバイトの合間を縫ってこうに会いに行った。他の子が寂しがるからとか言われても関係なかった。こうが寂しい思いをして欲しくないから。
就活がはじまり、響はゼネコンへ内定、私はBtoB企業へ内定。東京に残ることになった。両親と会社には内定後すぐに結婚する旨を伝えた。両親はまあ幼なじみ同士の結婚だし喜んでいた。会社の方も1年は子供を作らないとは言ったがそこまで結婚することに関してとやかく思っていなさそうだった。
新卒1年目、毎日の仕事で精一杯。家に帰ったら2人して寝落ちする毎日。だけど私たちにはこうを迎えて3人で暮らすという強い目標があった。だから仕事も本気だった。半年を過ぎた頃、こうを迎えに行く日が決まった。
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