第24話:灰の目

 灰の目だ。彼女の目は綺麗な宝石から灰のかかったくすんだ目になっていた。俺がそれを取り除こうと思って、何度も時間と肌を重ねても灰の目は変わらなかった。何をすれば君は俺のための宝石になってくれるの?


「詩はやりたい事ないの?行きたい場所とか。」


「特にないかな。」


 ほら、目がくすんで…何を見てるの?ダラダラと過ごしていたら詩の携帯が鳴った。


「はい。横山です。…え?分かりました。私も探します。」


「どうしたの?」


「こうが居なくなったって。」


「え?」


 灰の目には涙がたまり、灰が流されたのか、綺麗な宝石に戻っていた。

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