1ページ

信じて

信じて

信じ続けて

それでも……


夕焼け空の下

踏切の向こう側

笑顔で手をふるあなたに

少し頬を赤らめた


何気ない一日も

あなたと出会えたら

思い出のアルバムが

1ページ増えるの


「幸せにするよ」

「泣かせたりしないよ」

その言葉が嬉しくて

手を握った


笑って

笑って

笑い続けて

弾むような歩幅を合わせた日々


語って

語って

語り続けた

あの夜の長く短い時はもう無い


見上げた空は四角く切り取られて

手を伸ばしても触れることはない

揺れるキレイな花にも心は揺れなくて

ただ石ころを蹴飛ばした


八畳の部屋の隅

壁にもたれた背中

音の消えたような世界で

思いっきり泣いた


立ち上がりなよ

もう忘れてしまいなよ

勝手な思いが溢れて

また泣いた


信じて

信じて

信じ続けて

もたれかかる肩が好きだった


繋いで

繋いで

繋ぎ続けて……

もう繋がれないんだよ!


裏切られた世界に落とされて

手を伸ばしても触れるものはない

流れる景色はモノクロばかり

ああ……独りなんだね


大丈夫だよ

もう大丈夫だよ

長い時間が過ぎて

あなたは思い出になった


笑って

笑って

笑い続けて

弾むような歩幅を合わせた日々


語って

語って

語り続けた

あの夜の長く短い時を覚えてる


忘れないよ


信じて

信じて

信じ続けて

もたれかかる肩が好きだった


繋いで

繋いで

繋ぎ続けて……

幸せだったよ


ありがとう


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る