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    第15話 新たなる旅路への応援コメント

    最終話、感慨深く読ませて頂きました。
    最終話だからといってめでたくこれで旅の終わり。ではなく、旅が続く。色々な感想があるかと思うのですが、私はこの物語を読み進めるうちに、月並みな終わりは似合わないかも…。と思っていました。そして今、“旅が続く”という終わりが一番ふさわしいと感じています。
    ファンタジーは、生きること。死ぬこと。幸せ。不幸せ。願い。思い。欲望。希望。などなど。様々なテーマを、ファンタジーであるが故に純粋に私たちに突き付けてきます。
    今読んでいる、この物語が終わっても、私たちの人生は続く。だから“旅が続く”という終わりに勇気と希望を感じるのかもしれません。
    1話の設定に驚き、2話のスピードにに魅了され、その物語が持つ力強さにつかまれた後もなお、読ませる文章のうまさ。そして繊細な描写。魅力ある登場人物たち。久々に小説に没頭することができました。
    エネルギーと信念のある作品です。
    これからもふとした瞬間に、きっと思い出すと思う。
    私にとって、とにかく面白く興味深い!強く印象に残る作品でした!
    良いものを読ませて頂きました。
    ありがとうございます。

  • 第14話 死を司るモノへの応援コメント

    絶体絶命の14話。ファムとアインヒの対峙に『生と死』
    、『正と負』が重なりました。しかし、二人の心にあるものは鏡のように反対であると同時に鏡のように同じである。という希望に至りました。心に響きました。
    アインヒを見届けたカムパネルラの言葉。そしてアルジールの言葉に、自分や周囲の人を重ねる読者もいるのではないでしょうか。
    『愛』はそのかたちを変え、その面影を一切持たずに存在することもある。とてもとても大切だけれど、忘れがちなことを思い出させてもらいました。
    最大の危機に瀕しながらも変わらないキースとファムのやり取りに、二人の長い年月が感じられ、バディ感があってすごく良かったです。
    対して、ファムに対峙するアインヒの必死の描写には切ない気持ちにさせられました。『赤子が泣き叫んでいるかのよう』をこの場面に入れるのか!と。スピード感のある戦闘描写に思いを簡潔に差し込む文章がお見事でした。
    対するファムの『けれど、とファムは思う。背後で…』のくだり。とても好きです。これもまた余計なものはひとつもなく、必要なものが全て入っている。ここまで固唾を飲んで読んでいる読者にはもう、『思う』だけで十分です。
    最後まで読むのがもったいない気もしますが、最後まで読んで1話から一気読みするのも楽しみです。

  • 第13話 ファムとキースへの応援コメント

    13話。この佳境にきてやっとキースの思いや感情が深く描かれていることに惹かれます。1話からずっと(ある意味主人公より長く)その立ち位置と態度が変わらずにいた登場人物の感情が一気に溢れ出す。印象的な描写でした。
    ファムもまた自身の感情に気付く。これからの2人の『理由』が露わになる。そういう意味でこのタイトルなのかと思いました。まだ完結していませんが、最初から読み直すのが今から楽しみです。
    あと『果ての裂け目』や、賢者の通称など、要所要所のネーミングとても好きです。
    聞き慣れたような『裂け目の果て』とするより、遠い最果て感がある。こういう表現があるから読者(私)の想像に広がりが出るのかと思います。
    読んでいてとても面白いです。

  • 第12話 眠れぬ夜への応援コメント

    11話、12話と一気に読んで、暫く力が抜けるというか。
    これは感動しているんだな。と。すぐにコメントしたかったけれど、心が動きすぎて、戻ってくるのに時間がかかりました。
    スピードが増してピークに達し始めているというのに、丁寧な描写はそのまま。12話の、最後の一行の重さに達するために。1話から11話までで込められる全てを、過不足なく出し切ってあると感じました。
    今迄の物語を受けて、これ以上ない一行でした。
    まだ最終話まで読んでいませんが、個人的には、遣り切れない思いを抱くヤングアダルトに読んで欲しい作品です。

  • 第10話 賢人会議への応援コメント

    8話からファムの意識の変化が始まり、ささやかな描写でそれが10話まで続いていることが表現されていて。そのささやかさ加減が絶妙で良いなと思いました。
    アルジールとアインヒの対話だけで、カナンの中立=現在のカナンの思想(意識)と状況を端的に読者に理解させるのがお見事!です。
    私もですが、読者の多くはアルジールの視点になることが多いかと。そのアルジールの口から希望と信念が次々と放たれる描写は、読者に気付きと、勇気を与えてくれるものなのではないかと思います。
    私にとってこの物語はやっぱり大河です。

  • 第8話 夕闇の賢者への応援コメント

    登場人物の癖が強くて嬉しいです。
    やはり『人』(悪魔もいますが)を描くのが丁寧だなと感じます。良いだけ。悪いだけ。ではなく登場人物、特に脇役とされるような人物に個性がある物語が好きなので、もう8話目なのですが、長く続いてほしいと思ってしまいます。主軸となるキャラクターは設定からしっかり描かれているし。これはもう大河ドラマなのでは。
    『人の身体とはただの肉の器ではない』というセリフ。8話のタイトルが効いています。こういうのとても好きです。
    8話にして、ファムが今まで囚われていた信念に、初めて心が揺れる描写に目を奪われました。今迄の辛い日々と他者からもたらされた希望とのコントラスト。これまでの物語を丁寧に描いていたからこそだと思います。

  • 第7話 魔術師の初陣への応援コメント

    これまで読み進めてきて、本当の意味で、脇役と思わせるような役がまったく出て来ていないように感じます。
    それは一人ひとりに、すぐに死んでしまう人物でさえも丁寧に『描く』ということをしているからなのか。まるで当然のようにずっとそうして生きてきたかのように書かれていて、かつ、ファムとは対象的でどれも印象深いです。
    7話ではこれまでに登場しては消えていった人物に加え、同行するアルジールの芯の部分が垣間見え、旅する2人に出会う前の、彼の時間を思わせる場面がありました。主人公とは違うものを背負うアルジール。それを描くことでお互いの世界が浮かび上がり物語をさらに深いものにしていると感じています。

  • 5話から登場人物が増えてにぎやかな印象に。カムパネルラが優しく空気を混ぜることで今までの緊張から少し放たれたような気持ちになりました。
    だからなのか今まではストーリーに集中していましたが、それぞれのキャラクターがはっきりしてきたように感じました。
    静かな時の流れも、またそこにある会話も間違いなく同じ空気のなかにあることを感じさせてくれる流れの良い文章、素敵です。
    そんな中で主人公ファムの描写は一貫して緊張感があり、ブレないところがすごく良いと思いました。
    6話のエピソードで、ファムの物語を再確認しました。
    1話〜6話と読み進めてきましたが、読者を離さない構成が嬉しいです。
    旅の仲間が増えて、続きがさらに楽しみになりました。

  • 第4話 血濡れの女王への応援コメント

    1話からのテンポの良さと描写力に気をとられて、設定の新鮮さと面白さについてコメントするのを忘れていました。しかし、3話、4話と読み進めるうちに自分の琴線に触れている、一番はここだ!と改めて思ったので。
    南総里見八犬伝、どろろ、犬王などを彷彿とさせる設定…かと思いきや、スタート地点がところどころ違う。もしくは逆。契約を交わすということと契約する相手に共通点はあるものの、目的を持つ主人公の性別も契約の動機も逆。しかも赤子の命を生かすための身体が母…って。命を(命が)生まれる前まで戻す(戻る)ということか?と。
    もう設定だけでもっていかれてました。面白い(興味深い)です。
    また主人公よりもファミリアが印象に残った4話を読んでますます続きが気になります。
    気が早いですが、この物語がどういう結末をむかえるのか。楽しみです。

  • 第2話 深紅の戦場への応援コメント

    第2話、緩急があり読んでいて気持ちいいです。
    講談を聴いたあとに落語を聴くような。内容が過不足ない言葉で入ってくるテンポの良い文章。
    残酷な描写、近く感じます。もっと他の(残酷と相反するような)表現も読みたくなります。
    お話の輪郭の描き方(読ませ方)もおもしろい!続きが気になります。

  • 第1話 プロローグへの応援コメント

    繊細な表現で、読み進めると同時にイメージが湧き、物語の世界に引き込まれるスピードの速さに驚きます。
    第二話も楽しみです。
    少しづつ、大切に読みます。