第6話 140字 その2
茶トラ、姫様、懐くの三文字が入った小説を書け。
「にゃーん?にゃんにゃん!」
着物姿の小さなお姫様が茶トラの猫に猫手でちょっかいをかける。
「にゃーん?にゃん?」
さらにちょっかいかける姫様だが、茶トラはつまらなそうにその手を払いのける。
「にゃーん……」
姫様は泣きそうな顔でぺたりと畳に倒れた。
「そなたは懐くということを知らんのか? 」
もう少しかけそうな気がしたけど・・・
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