青臭い正義感という名の過去に憧憬を覚える事すらなく、未来への展望も濁ったまま、軽薄な言葉しか吐けない、鈍色の今を生きる主人公。彼が偶然手を伸ばした三時のおやつは彼の人生そのものを塗り替える。理性ある人間と性欲に溺れる動物。生への無頓着と強欲なまでの執着。四角四面の倫理と美しき背徳。そして、自由と不自由。彼らの邂逅は、あらゆる相反するもののそれに繋がる。二人の未来に乾杯。
エロ画像のヌードは卑猥なだけかもしれない。だが、芸術作品の裸婦画は美しい。 そんな美しさを感じる文章です。 ただし、それによって描かれる物語の内容は……。「美しい」の一言では済まされない、別の感情をあなたにも与えることでしょう。