ロジャー・ブライトと娼婦

作者 成井露丸

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★★★ Excellent!!!

青臭い正義感という名の過去に憧憬を覚える事すらなく、未来への展望も濁ったまま、軽薄な言葉しか吐けない、鈍色の今を生きる主人公。
彼が偶然手を伸ばした三時のおやつは彼の人生そのものを塗り替える。

理性ある人間と性欲に溺れる動物。
生への無頓着と強欲なまでの執着。
四角四面の倫理と美しき背徳。
そして、自由と不自由。
彼らの邂逅は、あらゆる相反するもののそれに繋がる。

二人の未来に乾杯。

★★★ Excellent!!!

この物語に特定の国名は出て来ません。でもきっとあなたは「どこかの国」を「セピア色」で想像しながら読みふけるのではないでしょうか?

良質なフィルム映画を観ているような、そんな心地にさせてくれる素敵な一品です。

大人の男女のいやらしさを感じさせないエロチズムの世界をご堪能いただきたい。たゆたう煙草の煙、そんな大人の色香を思い浮かべながら。

★★★ Excellent!!!

 エロ画像のヌードは卑猥なだけかもしれない。だが、芸術作品の裸婦画は美しい。
 そんな美しさを感じる文章です。

 ただし、それによって描かれる物語の内容は……。「美しい」の一言では済まされない、別の感情をあなたにも与えることでしょう。

★★★ Excellent!!!

読んでる途中に、もっと気の利いた文句を思いついた気がするし、そもそも一言で語り切るにはちょっとややこしいかもしれない話だから、そのことは横に置いてくれ

資本主義を批判する新聞記者は娼婦を買う
彼は彼女との会話と行為を楽しんで、一文無しになる
娼婦は娼婦で、その生業を辞めてしまう
男は売れっ子で、女は美しかった
その両方の使い道をフイにする
もちろん、それによって得る金銭は無くなってしまう
このときに、二人の今後の生活についていくらか不自由が待ち構えていそうだな、なんてこのレビューを書いたやつは思った
逃れ得ない金銭の呪縛みたいなのを感じたんだ

なお、このレビューを書いてる奴は情報をまとめるのが下手なので、気になったら物語の方を読めばいいだろうよ