ラブアフェア【From:鯉子】
こんばんは。鯉子です。
今日はヘンペーさんとひさびさのデート。
ヘンペーさんとお付き合いをはじめてから二年が経つということで。
私はすっかり失念していました。彼と会うのも二か月ぶりくらいとカレンダーを見直すとわかって、なんだか私たちが交際することの意味とはなんなのかと考えてしまいます。なのに不安はないのです。つまりはそういうことなのでしょう。
待ち合わせは中華街駅。
山手からみなとみらいををぐるりとひとめぐりして、観覧車から光るベイブリッジを眺めました。船が走っていました。彼が好きなサザンオールスターズの曲が頭に流れました。昔は彼と同じように大好きだった曲。マリーンルージュ。大黒ふ頭。シーガーディアン。憧れの横浜の景色。港を一望する部屋で彼に愛されたこともあるのに、そのすべてが遠く色あせてしまいました。
ヘンペーさんは私より一回り年上ですから、結婚のことなんかも考えたりしないのかなあと思うのです。私だってそういつまでも若くない。でもなにも言わない私の弱さ。いじらしく視線をぶつけても、彼の横顔は黙っていました。
彼は帰りに私を誘いました。私は断りました。やりとりはいちどきりでした。もはや愛にすこしの弾力もない。
生々しいことを書いてすみません。なんだか頭がとても重たく、なのに空っぽで、雲を泳ぐようなむなしい気持ちだったのです。書くことで紛らしたかったのです。
今日もこれから戦場に行ってまいります。戦友が私を待っています。
目指せビクロイ!
それでは、また。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます