第9話 とりあえず美少女を勧誘

一人だけ仲間として声を掛けることに

突如そんな流れへとなり、エリーゼはギルド内ある食堂へ行く。俺はどこへ選択するか

と視線を巡らすると、神官のローブをした

美少女がいた。


(これだあぁぁぁーー!!

とうとうメインヒロイン発見しました)


ギルドの出入り口の近くの左右に置いてある

横長イスに物憂げな表情をしている。

艶やかな純白の髪をツインテールで

瞳の色も白く穏やかな人柄と印象を与え、

白皙はくせきの美少女は、

うつむいて、ため息をしていた。

俺は日本に在住していた美少女ゲームの

知識と経験を活かし第一声を慎重に

声かっこよく意識して

正面に視線が

合うように屈み声を発する。


「こんな所でどうしたんだい?」

「えっ・・・・・」


顔を上げると警戒心を抱かせてしまった。

小動物のように震える姿に

なんだか、悪いことしているようで

悲しくなってくる。


(い、いや。これでかなりの人見知り

だと知ったのだ。それなりに収穫は

あっただろう・・・そう思おうことに

しよう)

「えーと、俺は高刑・藤堂タカノリトウドウ

なにか悩みがあるなら協力するけど?」

「・・・あ、ありがとう、ございます

・・・わたし・・・・・・・・

仲間から・・・喋るのが遅いと

言われて・・・今は一人で、

これからどうすれば・・・」


所々、話が途切れていているが理解は

できる。初対面で詳細には語らないのは当然として、パーティ解雇でいいのか

やめてしまい一人となったと考える。


「・・・その、なんていうか

大変だったなぁ。もし良かったら

俺のパーティに・・・いや、違った。

仲間にならないか?」

「・・・・・・仲間にですか?」


勧誘されるとは思ってもいないのと、

突然そんなことも要因だろう

戸惑いながらもどこか嬉しそうに見える。

この言葉は、美少女ゲームで選択肢の

経験から学んだ相手を想っての行動。



(だけど、ここは美少女ゲーム選択肢のような視覚の選択あるわけじゃない。

だから、選択してこの言葉を選んだのは

俺で・・・美少女ゲームからの

出現した過去の選択肢とは違うセリフだから断れたらどうしよう・・・)


俺は、恐る恐る白いツインテールの神官さんを応えるのを待つ。罪人が罪状に恐怖

するかのよう・・・その前に罪人になった

ことないけど。


「・・・は、はい!よろしくお願いします。

わたしなんかが声を掛けてくださり

・・・・・夢のようで、至極恐縮しごくきょうしゅくです!」


感極まり何度も頭を下げられ屈託のない笑みを浮かべる。

その警戒からここまで笑顔を向けられた

ギャップや可愛さも相まってドキとした。


(これだ。この子が俺の

真メインヒロインに違いない!)

「・・・・・とうとう、異世界で

俺のメインヒロイン見つかった」

「メ、メインヒロイン・・・ですか?」

「あっ!いや、気にしないで」


そうだ。この子が本当のメインヒロイン

なのだ!あの血気盛んで剣で一方的に

ボロボロまで猛攻するような

唯我独尊のエリーゼじゃない!

当初メインヒロインがエリーゼなんて

思っていた時期があったが気が迷っていたと

しか思えない。

俺は、少し屈んでいた体勢から

立ち上がると、真のメインヒロインも

腰を上げ優しく俺に笑みを向けてくれる。

エリーゼとは違い中身まで美少女!


「その、たちの悪い金髪碧眼の

女の子がいるけど困った事があったら

いつでも俺に相談してくれ」

「はい!でも、荒くれ者がいても

わたし恐くありませんよ」

「頼もしい。それじゃあ、行こうか?」

「はい!」


いーやー、ぼっちだから、本当の後輩が

いたことないから、そう返事されると

元気になる。よし!いつかは、告白しよう。

それから、簡単な俺とエリーゼの情報や

よく利用している宿など説明する。

その度に、頷いてたり相槌を打ち

気持ちのいい対応で、どうしてパーティを

外されたのか不思議で仕方ない。

ちなみに俺が魔法使いが優れていることを

すぐに明かす。虚構では

何故か隠すが俺は、隠さない主義なのだ。

しかしエリーゼの剣術が万夫不当ばんぷふとうな実力なのは伝えていない。


(エリーゼは、魔法使いとして

貫こうとしている・・・優しい

真のメインヒロインにも語れないなんて

杞憂きゆうだと分かっても

言葉が出ねぇ。

そう言えば合流場所は、別れた場所で

よかったかな?)


依頼を貼られている前に足を進め

顔を動かして見てみると・・・

エリーゼはいた・・・が、青年の男性が

隣で談笑している姿を目にした。

それを見て胸の奥が痛くなり、苦しく

憤りのような感情が起きる。

つい、足を止めた俺に背後から隣に

立ち止まる真のメインヒロインは

どう声を掛けるか心配そうにしていた。


「あの、どうかしました?」

「い、いやぁなんでもない・・・

えぇーと、あそこにいるのがエリーゼと

・・・・・」


新しい仲間を声を掛けたのがあの立派な

鎧を装備した騎士の男性なのだろうことは

見てすぐに分かったが、楽しそうに

笑っていると、どうして俺には

それを向けてくれないのか・・・なっ!?

なに、気持ち悪いことを考えているんだ俺は・・・エリーゼが誰と話をして

こんなくだらない感情なんて・・・。

だから、次の言葉を紡げ。


「あ、あの騎士は、君と同じ新しい仲間の

一人で俺もよく知らないんだ」

「そうなんですか・・・金髪が長くて

キラキラしてキレイ・・・・・」


そうか。エリーゼの金髪の絶対的な

神秘的な輝きをしていると俺も思って

いたなぁ。俺は、止めていた足を動かし

エリーゼがたぶん待っている場所へ。

どう、声を掛けよう・・・

楽しそうにするエリーゼに、

普段さきに喋るのはエリーゼなので

俺から声を掛けるのは時々ぐらいで、

悩み歩を遅くなっていく。

エリーゼは、首だけ左を向ける。それと

俺に目に移り驚き少し嬉しそうに見える。


「タカノリどう?この人が新メンバーよ」

「よろしくお願いします」

「あ、ああ。よろしくお願いします」


騎士の男性は、茶髪の

角刈りと言えばいいのか両前の髪の方に

三角形の形をした剃ったのがある短い髪型。

ワイルドに見えるが挨拶からして

紳士的な人だと知れる行動をする。

反射的に挨拶する俺に爽やかに笑みをする。


「それで、タカノリはどう?

仲間の女の子は?」

「否定できないのが悲しい・・女の子

だけど、かなり可愛いぜ!」

「・・・・・ふーん、でどんな人?」


俺は、振り返り俺の後ろについて来た

真のメインヒロインは、緊張した面差し。

前へ出て挨拶しようとする。


「わ、わたし・・・フェイと言います。

よ、よろしくお願いします!」


丁寧に挨拶する真のメインヒロインこと

フェイ。へぇー、名前はフェイと言うのか。


「そう、緊張しないで、わたしは

エリーゼ。これから、よろしくねぇ」


エリーゼは、親しそうに笑顔をして

頭を下げ紹介と挨拶をする。

エリーゼこんな普通にできるのか・・・

俺は軽く驚いているとエリーゼは

俺の所に歩みんで・・・・・否、

通り越し、振り返りエリーゼは、微笑んだ

顔でどんなことを言葉を使うのか?


「よろしければ、食事にしませんか?」


もうそんな時間なのかと、取り付けている

時計を見て11時になっている。

少し早いけど昼食をするか。

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