第5話 大型の魔物レオー

ザコの魔物を俺の魔法で難なく倒し

木の幹で視覚に入らないように気を付けて

大型のレオーに近づく。


「・・・一度、見つけられたとはいえ

こんなに簡単に隠れて見つけた素振りなく

崖の上でゆっくりしているけど

どう見るエリーゼ」


俺の相棒エリーゼは、隣の幹を遮蔽物に

いる。手にあごを触れ考え始め

すぐ考察は終了。俺に真剣な瞳を向け

エリーゼなりのどんな意見をなのか。


「気付いたのだけど、距離を縮めて

近づくよりもこの距離で仕掛けたほうが

よくない?気付いていようが、なかろうが

行動を知れるわけだから」


・・・エリーゼは、ゆっくり近づくよりも

この距離で攻撃して相手の回避パターンや

攻撃ができるかの距離など推し測ろうと

言ってきた。その言葉に俺はかなり

驚いていた。


「・・・な、なによその顔は!

なにか言いたいことがあれば言えば」

「あっ、いや・・・まさかエリーゼが

そんなまともな意見が言えるなんて

驚いたんだ。いつもは根性論ってなのが」

「そう・・・あなたの説明不足な

行動とか今の話の意図が分からないし

説明しないで、まともな行動しないのは

あなたの方じゃないかしら?」

「はぁ!?んなの、俺がいた日本では

すごーーーく、普通、普通って

言われたぐらいなんだぞ!」


日本にいたときは、容姿や髪型とか

中二病などよく周りから普通と評価されたのだ。しかし中二病の言動やラノベオタクの

一部以外は引かれたことあるが。

そんな少し変な普通の俺が・・・

あんな見た目だけは、金髪美少女のエリーゼの方がおかしいのだ。

やれ召喚したから、勇者として日々、

剣の鍛練に無理矢理にされてエリーゼに

いつもボロボロに日々。

やれお金が無いんだから一緒の部屋とか

妙に落ち着きなく言ってきたり。

いとまがない。配慮がまったくないのだ。


「あっはははは!!ふ、普通って・・・

さきの戦いで無駄にカッコいい言葉を

並べたあれが?ハハハ、フフフ。

笑いが止まらないよ」


腹を抑えおもいきり笑うエリーゼ。


「なっ、もういいよ!俺があの大型

魔物を一人で倒す!・・・・・と、

言ってみましたが、また廻りに魔物が

現れました」

「えっ?」


黒い獅子の容姿をしたレオーが数十匹出現。

どうする?


→たたかう(剣ほぼ、飾りで弱い)

魔法(目立って他の魔物が来る)

作戦(エリーゼ言うこと聞かない)

にげる(エリーゼに任せて)


最後のにげるを選択しようと・・・

なぜか足は逃げようとしない。

剣で相手を向けて逃げるように振り回すが

効果なし。


「ハァー、タカノリが騒ぐから」

「いや、エリーゼも原因の一端だと

思いますが!?」

「わたしは、あの魔物を相手するから

タカノリはあの大型を倒すための準備」


エリーゼは、魔法ローブを脱ぎ捨てると

軽装の甲冑。基調の色は黒が多めで

裾や袖などには青。

偏見だが金髪碧眼なのに軽い鎧には

白と青ではなく黒と青なのだ。

まだ、訊いていないが怒られるのは

分かっているので触れない。


そして、自然と俺の仕事が発生する。

脱ぎ捨てた魔法ローブとエリーゼの

雑嚢ざつのうを回収し

俺の雑嚢に入れる。雑嚢に雑嚢に入れる

のって、ちょっとした収納工夫だなと

感じ収納完了すると、古代魔法遺産の一つ

トランスレーションを取り出す。


見た目は、紫色の飴玉あめだま

味はブドウ味で生涯ずっと慣れ親しんだ

言葉になる。ここの世界の住人は不要のものでそもそも言語は統一していて

慣れ親しんでても必要ない。


活躍するのは俺みたいな異世界に飛ばされた

人かかなりの田舎などぐらい。

そのため味を楽しめるただの飴玉と

値段が変わらない。魔法古代遺産なのに

これだけは、かなり量産されていて

普通の工場でも作られている。

それを頬張りながらエリーゼの

奮戦を見る。


「伝説の勇者ならできるエリーゼ。

応援してる」

「それは、どうも・・・って!?

なにのんびりアメを口に入れて

応援しているのよ!!」


応援していると剣で通常のレオーを

一瞬でレオー三匹を倒す。

袈裟斬りや跳躍の体重と落下を入れた大上段斬りに逆袈裟斬りをするエリーゼが

振り返りツッコム。


「いやいや、思考を早く巡らすなら

糖分は必要なわけでこれはサボっている

ように見えるが、しっかりと考えて

いるのだよエリーゼ」

「また、変な屁理屈を・・・ハアァァ!!」


叫びレオーを確実に迅速的に倒していく

エリーゼは、怒りをこの魔物にぶつけているように見えた。

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