第61話

 Vはどうにかドラゴンの体によじ登り、ケガをしているという翼を見る。

 その間、ドーリーは二人から話を聞くことにした。二羽じゃないか、とも思ったが人の言葉が話せるんだし人扱いでも怒らないだろう。というドーリーの考え。

「えっと、とりあえず聞きたいんだが、二人はなんでここに来たんだ」

「※※※※!」

「おかぁさん、話そう。そして、おうち、帰る、みんなに、助けて、もらおう、悪い、人じゃない、とおもう」

「君はおうちに帰りたいか」

「うん。友達、おじいちゃん、みんないる。だから、帰りたい」

「追い出されたのよ。今更帰れないわ」

 そう吐き捨てるように言うドラゴンの声。

 そしてつい出てしまったドーリの声。

「君も追い出されたのか」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る