第4話放課後

「それじゃあ今日はこれで終わり、みんな気を付けて帰れよー」

帰りのHRも終わり教室からぞくぞくと人がいなくなる、部活に行くもの、足速に教室を出るもの、放課後の予定を話しているものと様々いる中で、ある1箇所だけは多くの人だかりが出来ていた。そこは春風の席だった、そこで春風は今朝のHR同様に多くの人に囲まれていた。

「すげーな、まるで石垣みたいだ、いや石じゃ無くて人だから人垣か?」

「いや、ほんとそれな」

瞬とくだらない話をしているとこんな声が聞こえてきた。

「春風さん!今日今から遊びに行かない?」

そう声をかけていたのはクラスの女子だったさっそく春風を誘って遊びに行こうとしているらしい、しかし春風は

「お誘いは有難いのですが今日は先生に学校を案内してもらう事になっていて・・・」

と言い誘いを断ってしまった、しかし、女子は特に気にした様子もなく「そっか〜じゃあまた今度だね、今度は絶対だよ!」と言い残し手を振りながら帰って行った、そして、それに続くように次々と人が教室から出ていく

あらかた人が居なくなると春風は先生の所へ行くのかいそいそと帰り支度をして教室から出ていった。

「俺らも帰るか」と瞬が言ったのでそうだな、と言いかけた時ふと、先程先生に言われた事を思い出した。

「あっ!そういえばさっき先生から後で職員室来てくれって頼まれてたんだった」

瞬は「おいおい大丈夫かよ、そっか、んじゃ俺は先に帰らせてもらうぜ、また明日な〜」

と言って先に教室から出ていった、さて俺も行くか、と思い席を立った時、ふと今朝の事を思い出した、リンネと言った時の顔、あれは絶対何かを知っている顔だった、てことはやっぱりあの時見た夢の女の子は春風なのか?・・・

「まぁこれから聞くチャンスはまだあるだろうし、今は先生の所に行くのが先決だな、俺先生に呼ばれること何かしたっけなー」と思い職員室へ向かった。

しかし、そのチャンスは思った以上にはやく訪れる事になるとはまだ誰も知らなかった。

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