第3話 ありがたみ

 ご迷惑かもしれないが、生々しい話をする。

 お下劣が嫌いな方はブラウザバックを推奨します。


 お金の話。


 わたくしは、やたらカネ離れがよろしい。

 というか激しい。

 浪費してはいないのだが、いつの間にか預金が減っていて、今月も貯金はゼロである。

 リアルでは絶対できない話題で、本当に勘弁してほしいのだが、わたくしは「お金で買える幸せならば」買ってしまえという主義なので、コスパも関係なく、必要なものは買っていく。

 本ならばブックオフ。

 身に着けるものならばワットマン。

 生活必需品ならば、ダイソー。

 消耗品はきちんとしたお店でないと。

 そして交際費はやたら支払い能力を超える。

 <内訳>

 親戚の子へ誕生日プレゼント。

 手作りのフラワーアレジメントを体験してきて、飾ったお花をプレゼント。

 お祭りに行ったら、果物を買って、おじいさんにプレゼント。

 怪我をした人がいれば、お見舞いを包む。

 アーケードで寂しそうに佇む魚屋さんに差し入れ。


 これで貯金ができるかというと、不可能である。

 先に「お金で買える幸せ」とは言ったが、なにを買ったのだ。

 それは人間関係とか、目に見えないもの。

 お金は潤滑油。


 しかし、毎月、預金通帳がきしんでいる状態。

 生々しいでしょ?

 お金があれば、もっと映画が観られるのに、とか。

 資料がもっと集められるのに、とか。

 方向音痴につける薬はないが、神田古書店街を歩いてみたい、とか。

 夢想が止まらないほど、不自由である。

 頭の良さに自信がないため、お水も無理です。

 無料で手に入る、楽しみに精通してる方と、お友達になりたいです。

 お金持ちになりたい。

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