真由の相談 8-1

「ねえ、真由。最近ダイエットでもしてるの? 私に内緒で」

「そうじゃないのよ。じつは沙保里に聞いてもらいたいことがあって……」

「なんか深刻そうね」

「私、この前沙保里が言ってた既成事実を実行したのよ」

「それって、彼とシタってこと?」

「そう。2週間前の土曜日に、彼の部屋で」

「それは、おめでとう」

「やだァ、茶化さないで」

「ちがうよ。だって真由が早くそうなりたいようなことを言ってたから……」

「まあ、そうなんだけど」

「で、それがダイエットとどういう関係があるの?」

「そうじゃなくて――」

「どうしたの? 歯切れが悪いわねェ。いつもの真由らしくないよ」

「わかった。いまから話すことは、のろけ話とはちがうから誤解しないで聞いてね」

「そうする」

「この前の土曜日の夜、彼の部屋にお泊まりすることが決まって、ふたりでお酒を飲んだんだけど、彼のペースに合わせて飲んでいたら少し飲み過ぎちゃって、気がつくと彼に抱かれていたってわけ。そこまではよかったんだけど、いざことがはじまろうとすると、これまで見せなかった一面を彼が見せはじめたの」

「見せなかった一面?」

「そう。口ではちょっと言いにくいんだけど、沙保里に聞いてもらいたいから思い切って話すわ。

 それは猟奇的とも言えるセックスで、とても恥ずかしかった。でも大好きな彼のために我慢したの。しかし彼はそれだけですまなかった。彼の精力は果てることがなくて、窓の外が白むまで延々と行為を続けたの」

「ええッ、朝まで?」

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