濃藍に揺蕩い




だんだん

だんだん

陽が沈んでいく


だんだん

だんだん

黄昏に染まっていく


だんだん

だんだん

黄昏が眠っていく


だんだん

だんだん

藍に染まっていく


だんだん

だんだん

夜になっていく


だんだん

だんだん

月明かりに染まっていく



夏の風だ



だんだん

だんだん

夏になっていく


だんだん

だんだん

冬の記憶が朧気になっていく


だんだん

だんだん

夏に染まっていく



月が浮かぶ空が濃藍の海のようだ



夏の風に髪が柔らかく揺蕩う

まるで濃藍の海の中にいるみたいだ


水面に浮かぶ月を見上げながら

濃藍に染まって

月明かりの端っこに触れているだけ



ただ、それだけ










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