第73話ブチ切れアメジット(72話は没話です)
チェイ先生の所にて
「おっかなびっくり触って見てみたけど、体がぼろぼろなのは間違いないね。筋肉もボロボロ。見た目は筋肉も内蔵もなんともないんだけどね、見た目だけ元に戻しただけなんだよ。経路とか、流れとか、臓器の耐久力や力、そういうのがだめになってる。これで戦闘したら動けなくなっちゃうよ。本当に危ない橋を渡ったんだね」
「うう、本当ですか。チェイ先生がボロボロって言うなら本当ですよねえ。療養します、何すれば良いのでしょうか」
「ボロボロの体だけど、それでも皮膚は綺麗なように、体が自分を作り変えているんんだよ。それをそーーーーーっと手助けするくらいしかやれることはないよ。本当に待つのが一番の治療だよ。やるとするならウチのお風呂に入るのと、タイキョック剣を力いれずにやることだね。リー先生のはまだ早い。」
一応リー先生のところに顔を出して事の次第を話したら、凄く怒られました。
「お前のオーブはなんのためにある!!硬化オーブを突撃させれば人が振る鈍器より素早く鋭い一撃を与えられるんだぞ!鈍器の一撃は内部まで浸透するし、それでコアを破壊できなくとも、脆い可動部位を破壊して無効化することなど容易だったろうに!なんのためのオーブだと思ってるんだ!」
「すいません、おっしゃるとおりです……」
「ふう、まあ言いたいことは大体言ったからもう良い。帰りの際に門下生を2名護衛につけるから、用心しながら帰るように。後々冒険者ギルドが引き継ぐだろうが今は門下生に頼っておけ」
「え、いや1人で帰れ……ないか。襲われたら抵抗できないや。抵抗できないサカキの君主とか悪い奴らの格好の餌だ。ご配慮ありがとうございます」
今泊まっている宿に直行せずにギルドにまず足を運びました。そして宿をギルド宿に変更させていただきました。ここならギルドが守ってくれるからね。熟練スキル持ち用のちょっといい部屋があったのでそこに。
このままおとなしくしてるか、サカキから迎えが来るか、五分五分な気がする。でも今はおやすみなさーい。
翌日、ヤミちゃんが仕事に来ました。
「ご、えい?」
「はい!私これでもLv25なんですよ。魔法使い系です!よろしくおねがいしますね~♪」
「凄い!アメジットを思い出すなあ。でも今日は特に予定が……」
「チェイ先生のお風呂。お・ふ・ろ。私も水着持ってきてありますので大丈夫ですよ!」
「チェイ先生が駄目な気がする」
まあ言ってみようとご訪問。
案の定
「こんな二人を見てたら頭がフラフラするーー……」
「「先生ー!!」」
「胸と胸で挟まないで……」ぱたり
こうして先生を追いやり、二人でのんびりお風呂で会話タイムを楽しんだのでしたー。いくらなんでもやり口が汚すぎる。
ちなみに午前中に押しかけたのでチェイ先生の午後の教室は全休となりました。チェイ先生ー!うぶすぎるー!汚いぞヤミー!
午後はヤミちゃんが見守る中、私1人だけですがタイキョック剣。今は魔と孔を一緒に混ぜながら流し込めるので、混ぜながらゆっくりのんびりと行います。うあー、効く。本当に見た目だけ綺麗だったんだね。
ブキョー最新科学でも見抜けないことはあるのかな。でも3ヶ月骨のために休めって言っているから、間違っているわけでもないな。
こんな感じでブキョーでスローライフ送るのかなーと思っていた12日目、事件が起こりました。サカキの国の飛行船が着陸したとの情報が入ってきたのです、一般職員の耳から。
ヤミちゃんは封殺しようと躍起になってましたが。
アメジットが来たのかなー
なんてゆるく考えていたら、冒険者ギルド受付でなんか凄い揉め事になりましたよ!?!?
「ヤミさん、今回のことはどういうことなのでしょうか、ご説明ください」
「緊急招集に出たレイさんが7機撃破した、それだけです」
「それだけですか、ならなぜ未だにブキョーにいるのでしょうか。聞いた話ですとさきゅば……サキさんの願いをかなえるために赴いただけであって、長く滞在するわけではないとのことでしたが」
「7機倒したせいでお疲れなのです」
「そうですか。そうですよね、シールド・ガーディアンを7機倒したんですものね。Lv35がやるような成果です。なぜ1人にそこまで背負わせたんですか!」
「背負わせてはいませんよ!助けを求めたらいち早く行き、いち早く撃破しただけなんです!」
「なぜ引き止めなかった!撃破する必要がどこにありますか!注意をひきつければ魔導銃や魔法で処理できたでしょう!あの子は必死になるとオーブの存在を忘れるんですよ!生命線なのに!」
「それは彼女の判断です!」
「なぜボロボロの状態でも攻撃をやめなかったやめさせなかったんですか!
「……それは……」
「このような扱いをされるとなると、ブキョーとの共同研究も縮小せざるを得ないかもしれませんね」
「そんな!?それは政治でしょう!」
「君主が負傷すればそれは政治です!」
「あー、えっと、くんしゅでーす」
「レイ様!え、レイ様なのですか?毛色がかなり変わってますけれども」
「ああ、うん、命を燃やして住民守ったらこうなっちゃった。えっと!攻撃した理由はさ、その、子供がいたんだよね、最後の2機が破壊しているところに。子供見たらもうどうにもならなくなっちゃって。記憶吹っ飛ばすくらいガンバちゃった、ごめんね。」
「れ、レイさん……」
「よし!アメジット、帰ろう!あれは恐らく普通のシールド・ガーディアンじゃないよ。私の
「…… レイ様、わかりました。ではヤミ様、これで引き渡していただくということでよろしいですね。それとシールド・ガーディアンの調査も。うちの君主の直感はかなり正確ですので」
「……はい、わかりました。レイさん、お騒がせしてごめんなさい……」
ここでヤミちゃんのほっぺをふにふにーー
「ななななななにするんですかいきなりー!」
「そう、その元気が私の栄養源なのだ。オヤジ臭いけど。楽しいブキョー生活だったよ、また来るね☆」
そう言い残して私は宿を引き払い、ポニーとドワーフ馬車と一緒に飛行船に乗ってサカキまで戻りました。結構五月蝿いなあこの飛行船。オンボロをレストアしたからしょうがないかな。あ、キャピる余裕はなかったです。
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