第71話圧倒的青化


「……あれ、ここは?」


「きがついたぁぁぁぁぁ!心配したんですよぉぉぉ!」


「あらヤミちゃんこんにちは。それでここは?あ、なんか体が軽い」


「治癒院です。今もそうですが、青い毛色になってガーディアン2体に立ち向かっていったんですよ!何考えてるんですか!」


「あ、そうなんだ。お父さんは助かったの?」


「……おかげさまで助かりました。ガーディアンを一閃して倒してましたから」


「そっかーよかった。他のガーディアンは?」


「住宅地区にいた冒険者と守衛さんが足止めして、駐留軍隊が到着して魔法と魔導銃で仕留めました。意味わかりますよね?」


「いや全然」


「他の冒険者はそうやって時間稼いでいたのにあなたは7体撃破ですよ、7体!完全に英雄扱いですよ!チート野郎です!」


「お狐さまの存在がチートなんですー私は普通ですーそんなこといってるとぱふぇ食べさせませんー」


「それはこまりますーたべさせなさいー。というか、毛色戻らないんですかね?」


「んーと、おお、見事に青い。きれいな青だね。どうなんだろう、体の変化がよくわからないんだよね」


「まあ青くてもレイさんはレイさんです!でも精密検査は受けましょう、絶対絶対絶対受けましょう!」



 ヤミちゃんの強い希望もあり、精密検査を受けることに。うーん知識の泉持ちとはいえ、ブキョーの最先端医療を知っているわけではないんですよ。

 なので、注射で血を抜かれたり、魔導機械の中に入ったりと、よくわからないことをされるがままでした。胃カメラと直腸検診は知識もあったためか厳しかった。厳しかったんです。


「げふぁ、これで終わりかな(げっそり)」


「この後心理面談を行います。正常な認知機能を有しているか判断させていただきますね」


「まだあるのか、謀ったなヤミー!」


 という感じで2日間に渡って精密検査を受けました。結果はー


 お医者さんとの面談

「まず身体は驚異的な回復を見せているよ。魔導体内造影機でどこを除いても血の塊なんて無い。臓器に損傷も肥大も見られないよ」


「よかー!骨はどうですか?」


「トゥルーヒューマンの骨の構造ではないね。当たり前だけどね。骨は一応くっついてると思うよ。ただ中までは見られないので、当分は激しい動きは避けたほうが良いね、大体3ヶ月位」


「うぐぐぐ、また早よブキョー離れろやっていう煽りが来る……」


「それでいちばん重要なポイントなんだがね、血が青いんだ。普通の細胞で酸素や栄養を体に送ってないことになるんだよこれは」


「はぁ……」


「あんまり驚かないか笑、具体的に言うと、魔素を運ぶ量が1。8倍に増えたよ、ブキョーの考えだと。一般的にはMPが1.8倍になったってことだね。それと酸素と栄養の代謝物を運ぶ量が増えたんで肉体的持久力向上もしてると思うよ。筋肉は検査ではわからなかったな」


「ほえー…………えええええええええええ!?1.8倍!?持久力も向上!?筋肉は……質が変わってます。強くなってますね。えええええええええええ本当に!?!?えええええええええ!?!?」


「レイさんはこれで後天的狐神になりましたね。血の色が違うんですもの、もう人という分類じゃないですよ。それにしてもどうやったらこんな体になったんですか?」


「えっと、体ボロボロで動けないけど、5感を研ぎ澄ませて、己の全てをこれ、ガーディアン破壊ですね、これにかけろ、狐を最大限に使え、そして……」


「そして?」


「魂を、命を燃やせ、と強く念じまして。あとは叫んで突っ込んでいったんですが記憶がもうなくて。ヤミちゃんが言うにはそのときにはもう青かったらしいんですよね」


「自己暗示ですねえ、生命を燃やしてまで全てをそれ一つにかけたので、リミッターが外れたんだと思います。人は誰しも、自分が壊れないようにリミッターを掛けてます。後天的お狐さんであればリミッターかかる量は如何ほどか。想像も付きません。人の体で狐の動きをするんですからね」


「リミッターが外れたときって、例えば火事場の馬鹿力とかがそうですよね」


「ええ、それと軍隊で仲間が負傷したときに装備ごと一気に陣地に引き戻してくるのも馬鹿力に当たりますね」


「えっとー、じゃあ私はいまリミッターが外れているのでしょうか?」


「外れてはいないでしょう。火事場の馬鹿力は長く続きませんので。青いままなのは後遺症と見ても良いかもしれません。デメリットは今のところ見つかっていないので多分大丈夫ではないかと」


「うーん不安ですね……」


「お社様でしたっけ?そこに行く機会があれば聞いてみるのも良いんじゃないでしょうか。そういえばヤミさんの話しでは、カードではお狐シリーズが消えて、覚醒したお狐1つになってましたよ、合成して熟練になったんじゃあないのですかね?と仰っていましたよ」


「あー熟練で……体の変化はそうかも知れませんね。青い体はこゃこゃさまに聞いてみるとします」


 というわけでわかったようなわからないような精密検査は終了しました



「なんにもなくてよかったですよレイさん!」


「うーん、まあそうだね。骨だけが心配だねえ。あ、鎧も買い替えかあ。まるっと全部かなー……」


「ブキョーで良いのなら手配しますよ。そういえばレイさん、一番すごい進化がなにか知ってますか?


「え、しらない、なになに?」


「レイさんがかなりの美女になったってことです。白くて細かい透明感があってハリのある肌、青い瞳。スラっと伸びた鼻筋。冒険のせいで女性らしくない分厚い皮の手が、美しい都会の手に。どれ取っても最高です。唇だけは青いので薄くするか紅で色を変えてしまいましょう」


「そんなに変わってるのー?姿鏡ある?これね、どれどれ………………………………しっぽの太さが私の胴体の半分程度だったのが、今じゃ私の胴体くらいあるようになったね。しっぽが太った」


「あ、そこですか。もういいですもう知りません」


「じゃあぱふぇもないね」


「そげなせっしょうなー」


「ふふっ、でも確かにこれは、美しいわ。自分を褒めるのはなんだけど、美しいよ」


 アメジットが手に入れた希薄のクローク、本格的に使わないと行けない感じがするね。


 なーんか、普通の枠を超えて強くなっちゃった気がする。それでも村のギルマスLv35には勝てる気がしないんだよなあ。この世界どこまで強くなっても無双はできそうにありません。7機破壊はまぐれです。


 今はまだいいけど、後でカードでスキルとか確認しようっと。



 スキル変化

 毒耐性 Lv3 (新規)(ポーション毒によって)

 剣使いLv9 短槍使いLv4 タイキョック剣Lv8 気功Lv8 魔力転換Lv8 全て統合され熟練スキル『魔法と気功を混ぜればさいつよじゃね?』に

 魔力操作Lv9 魔力経路Lv7 (どちらも+1)

 ダッシュLv7(+1)

 無属性を操るものLv4(+1)

 薬草を知る者Lv2(+1)

 踏み込み Lv7 (新規)(ダッシュと疾走から独立)


 お狐第六感Lv9 お狐耳センサーLv9 お狐鼻センサーLv9 お狐の目Lv9 お狐動体視力Lv9 お狐の疾走Lv9 お狐バランス感覚Lv9 統合され、熟練スキル『覚醒したお狐Lv1』とユニーク『お狐の青い血』に



 結果

 ――――――――――――――――――――――――――――

 レイ サカキ王国の君主・麗しき青い狐・アメジットの親友

 二つ名 ちょっとした英雄君主

 Lv28

 HP240

 MP124

 STR157

 DEX212 

 VIT124

 INT148 (魔力としての)

 WIL128

 CHA75 (第一印象、社交性、説得、賄賂等に+23ボーナス)



 スキル



 生活魔法 上級生活魔法


 魔力操作Lv9 魔力経路Lv7


 魔導学Lv5 生物学Lv5 鉱物学Lv5


 交渉Lv9


 ぺっらぺらな世界標準語 ペラペラなサガット語とブキョー語とサンクチュバリヌス語 日常会話が出来る大体の言語


 精神汚染耐性Lv7 恐怖耐性Lv7 空腹耐性Lv7 悪臭耐性Lv6 毒耐性 Lv3


 歩行力Lv8 根性Lv8 忍耐Lv9 忍び足Lv7 ダッシュLv7 スタミナLv9 行軍Lv6 料理Lv5


 罠解除Lv7 解体作業Lv7 積載増加Lv7


 肉体強化Lv9(ステ全てに+21) 肉体コントロールLv9(STR,DEX,VITに+34)


 動物調教Lv9


 道具使用Lv5 機械操作Lv1


 採掘術Lv5


 熟練スキル

 オーブ・魔導具の熟練者Lv3

 無属性を操るものLv4

 薬草を知る者Lv2

 狩人Lv5

 知識の泉Lv1

 睡眠・疲れ?なにそれ?Lv2

 夜でも昼間!Lv1

 読める、読めるぞ!Lv1

 魔法と気功を混ぜればさいつよじゃね? Lv1

 覚醒したお狐 Lv1 (付随ボーナス・MPに+50,DEX,INTに30,

 他に15)


 戦闘スキル

 めくりLv7 しがみつきLv7 急所狙いLv7 練気Lv7 受け流しLv7 バランス感覚Lv7 踏み込み Lv7


 ユニーク(カード表示不可能)

 お狐族 お狐の身体II お狐の機智 お狐の青い血 青い毛色 毎日少しの努力が出来る子

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