第68話とりとめのない政治会話と普通の会話
ブキョーのコンシェルジュの部屋にて
「そういえばレイさん、アメジットさんが公に自分がギフテッドであることをバラしたみたいですね」
「え、そうなの」
「ええ、冒険者ギルド通信で大騒ぎになってました。ギフテッドは全てにおける天才ですからね、ブキョーはそもそも学校大学のスピードを見て悟っていたみたいですし、宣言と同時に研究者と開発者の増派を決めたそうです」
「さすがに動きが早いね、他には?」
「他国のことは機密扱いなのであまり言えませんが、サガットも研究者の増派と、サカキ国の保護を手厚くするようですね。現状ほっておくだけで飛行船交易でのお金が入ってくるみたいですし」
「サカキはサカキでハイエルフとドワーフの交易を独占して、取引の仲介料とってるしなあ。今ハイドワで大流行りの香辛料と紅茶はサガットから輸出されているんだよね」
「ええ、ですのでサガットは保護しつつもサカキが欲しいみたいですねえ。まあ吸収併合は国の政体考えると無理でしょうね」
「サカキだから交易してるってのはわかってるんだよね?」
「もちろん。アメジットさんが声明出してました」
「じゃあ後ろから食われるってことはないか。あ、ヤミちゃんもう一杯ウーロン茶貰える?サンクチュバリヌスは言葉にできない怒りでいっぱいだろうね」
「はい、どうぞ。でしょうねえ。有名貴族もあの戦闘で殺されてますし。また、貴族が一斉にいなくなったから継承や爵位などの授与等、国内の問題で手いっぱいみたいですよ。誰に何をあげるか任せるかってのは貴族社会では重要ですからね」
「じゃあそう簡単には戦争を仕掛けてこなさそうだね。サカキはどうなってるのさ。小さい国だから生産にも軍隊保持にも限界があって大変だと思うんだけど」
「自分の国なのにしれっとしてますね。サカキは南西の大森林を領有宣言しましたよ。ググルガン近くまで宣言してますね。リュウケンはイラっとしていたみたいですけど、リュウケンにあそこの大森林は『今は』無価値ですからねえ、凶悪な魔物も多いし。そして何かしようにもサガットがにらみを利かせていますしね、動けなかったようです。サカキは移民がかなり多くて土地が少ない足りないそうなので、急ピッチで開拓が進んでいますね。冒険者への依頼量がほかの地域と比べて大変多いです。亜人やトゥルーヒューマン以外の種族が多いので専門店が多く存在していて、軍隊も結構精強っぽいですよ。」
「仮想敵国がどこも動けない状態で自分だけ動いてるのか、さすがアメジット、したたかだねえ。変な言い方だけど亜人も他種族もうまく使えてそうだ」
「さすがギフテッドですよ」
「彼女の実力だよ。そういやヤツメウナドラゴンの涎を採取してきたんだけど今いくらくらいで売れるの?」
「おお、どれくらい入手したんですか?ほぼ唯一だった取れる人がほかの国へ行っちゃったからかなりの高値になってますよ。本当ここで暮らせばいいのに、取れる人」
「今回は樽10個300L600㎏と、異次元バックに入れた125L250㎏の425Lだね。遊びには来るけど、暮らすのは最終的にはサカキじゃないかなあその人。馬鹿みたいにサカキの宰相好きだし」
「今1L15金貨で、狩人Lv5ですからさらに1.5倍以上.ざっくりと最低価格で9500ブキョー金貨ですね。何買うんですかブキョーの別荘ですか。というかよくそれだけ涎出ますねヤツメ様」
「サガット換算4750か。1500ブキョー金貨だけいただいて後はサカキに送金しようっと。後で現物渡すから、手形発行と、サカキ国アメジット宛のギルド通信網利用の送金はお願いね。買う物……通常攻撃が効かない魔物には対抗手段が一つ二つしかないから、サガットで750金貨くらいの魔法のショートソードでも買おうかなあ。ヤツメちゃんは意外と気さくなんだよー。耐性がとある案件で身についたから、そんなにひいああああああってならなくなったし」
「っはー羨ましい、私も親にそれくらい送金したいですよ。処理は承りました。今すぐやってきますね。樽は馬車ですか?バックはそれ以外入ってないのなら一度お預かりします。そしてこの後ぱふぇ食べに行きましょう、どーこーかーのー君主のおごりで」
「うん、馬車。後これがバック。ぱふぇはいいけど君主は宰相からせつやくれいがでて「おーごーりーでーおーかーねーもーちー」はい。」
ぱふぇやさん
「っあー!仕事の後のぱふぇは格別ですね!」
「なぜエールを飲んだ後のような息を。食文化は凄いよねえブキョー。こんなおいしいものが食べられるなんて」
「医食同源という文化がありますからね、食への研究もまたすごいんですよ」
「本当研究発明の国だねえここは。ドワーフは酒の国だったよ」
「あ、教えてくださいよードワーフとハイエルフの国の情報、あれだけ情報横に流したんですからー」
「完全な機密はダメだけど。えっとねーまずはドワーフとハイエルフってすごい仲が良くて、人種を超えて守り合うし愛し合うんだよー」
「きゃー本当ですか!?それでそれで?」
「それでねー」
女の子のとりとめもない話と恋バナは延々と続くのでしたー
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