第53話汚物は消毒じゃー!
汚物は消毒じゃー!
「ふーむ、ガガ市内で連続殺人事件ですか」
「ええ、それで犯人を始末もしくは拿捕したかたに報奨金が出ておりますの」
この方はガガのコンシェルジュのフェネック族のアライさん さすが世界で一番美しい種属と言われるだけあって素晴らしい美しさです。
プロポーションもモデルかと思う感じ。
ヤミちゃん破れたり。
あ、今、なんで私が比較対象なんですかーBANBANBANBAN(机を叩く音)っていう空耳が聞こえた気がする。空耳だけど。
「まあ調査には協力しますが、スキルの通り私は外での活動を得意としているのでそれほどの役に立てるかはちょっと……」
「なんでも情報が欲しいんですの、よろしくお願いします。」
「アメジットはなんか目星ある?」
「いえ、よくこの物語にぶっ込んできたなとしか」
「だよねー。直感としては下水にBOSSがいて餌を持って行ってるんじゃないかななんて思うんだけど。」
そんなことを喋りながら朝食に香辛料の利いた炒めライスをたべ、採取&採取&魔物&魔物&魔物&魔物
「魔物多くない?しかもこいつは今まで見たことないし」
「水かきがあって全身毛が生えていて、青色で、この匂いは下水の臭い。ビンゴかもしれませんね。殺害現場の臭いを嗅いでみてくださいよ」
「やだよ」
「報奨金でとびきりのマッサージ受けてもいいですから」
「やるよ。」
アメジットにだまされてる気もしますが最新の殺害現場に到着。
「ん、青い毛があるやん?あと臭いね、下水の臭いが残ってる。深夜に襲われてるとしたらこの不快な臭いも気がつかないかも。下水だな。」
いつもは私の言うことが大体間違っていても、本気のLv27が言うことは真実。なので調査隊が組まれまして、調査、調査隊が誰も戻ってきませんでした。ビンゴやん。
「というわけで大規模な討伐隊が組まれることになったそうですが、レイ様は参加はしないのですか?」
「しない、さすがに悪臭耐性Lv5じゃあの臭いに耐えられないよ。ただでさえスキル能力の高い御狐の鼻が、今Lv9なんだよ?」
「サカキの下水道施設関連では身体張って先頭に立っていたのですね。分かりましたここは私が。オールスキルの悪臭カットをオンにすれば大丈夫ですし」
「リフレッシュかけても3日は悪臭取れないから行かないでー!下水で戦闘なんてしたら防具に永遠にこびりつく臭いがー!筋肉に消臭頼むことになっちゃう!」
「とびっきりのマッサージは諦めるしかないですね……」
「今回ばかりは嫌っ。」
ということで本当に討伐隊には参加せず、結果を待つことに。結果は
下水に、『火に弱い回復力の極めて強い系』のトロールが生息していたということでした。何名か食われたそうです。こっわ。
「火に弱いといっても、下水には火と反応して爆発するガスが充満してますからね、倒すの難儀だったでしょうね」
「酸で皮膚を焼いたらしいよ。良く考えついたね、どちらも火傷っぽい症状を引き起こすもんね。」
「ところで我々もにたような魔物を倒してますが、あれは……?」
「繁殖したトロール?でもさすがに私でも本読んでるからわかるし、アメジットなら尚更分かるよね」
「(鑑定持ってますからねえ)ええ、新種でしょうか。下水の臭いもしたようですし。下水で意外と大繁殖していたのかもしれませんね。」
「うぇー、そうだったらやだなあ。」
そ う な っ て ま し た
大討伐から数日後、ガガの街中の地下下水から私たちが倒したあの青い水かきがあるトロール(推定)が大量発生!
街内大パニックに!
「くっさー!本当どうなってるのよこれ!卵生だったとでもいうの?」
「とにかく始末しましょう!なまじ下水が大きいから処理しきれなかったんでしょう。地上を一掃したらガガの街と連絡して毒ガス流します。」
「アメジットは何でも出来るねー!あー尻尾を狙うのはやめてー臭いが-!
結構な死傷者を出しながらも鎮圧に成功。何体か身体を解剖して、胎生ということを確認してから錬金で自己分解性の毒ガスを流しこみました。錬金で作れるもんなんだね。
汚物は消毒じゃー!
いち早く気がついた昆虫や鼠などは逃げ出しましたが、街の下水は全て魔法でシーリングしてあるので、街の外に排水する水路から逃げただけですね。
このシーリングが一番大変やった。一度全ての排水管止めないといけないからね。良くやったぞアメジット。
十分に毒ガスが抜けきった所で探索隊を派遣。変形トロールの死亡を確認したそうです。
「それで、これが報奨金ってわけね。」
「はい。それからこちらが『アメジット様に』ということで追加の感謝の謝礼です。『アメジット様が』お受け取りになってください」
「は、はい。レイ様も頑張ればこれだけ一杯のお金手に入ったんですけどねえ。」
「ぱ、パーティは分配!分配だよ!」
「だめでーす、レイ様今回何をやったと言うんですか。臭い嗅いだくらいじゃないですか」
「ずーるーいずーるーいー!」じたばた
「はい、帰りましょうね。アライ様、また何かあった場合はご連絡を。」
アメジットにひょいっと持ち上げられて宿に連れ帰りましたとさ。ずーるーいー(しっぽビンタ)(やられてウットリするアメジット)
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