第45話またダンジョン
防具の補修が終わり、ダンジョンに向かうことができるようになりましたー
ファンタスティックダンジョンの、モンスターなどの再出現にかかる時間は
1年ちょっとということで、外にあるダンジョンに向かうことにしたよー。
都市の中に入ってる、ファンタスティックより上のダンジョンは推奨Lv25で、
パーティ4名からだそうです。ちょっときついなー。
外のは間引きしてるくらいで、あんまり管理も探索もされていない。こっちだね。
「どこがいいかねー」
「この、『オバマダンジョン』はどうでしょうか。
そんなに敵も強くなく、罠も少なめということです。」
「そのガイドブックの情報当てになるのかなー」
「私の幸運で選んでますからっ!」
「それもそうか。そうそう、言おうと思っていたけど、隠せるなら超幸運と神の加護を隠したほうがいいよ。宝箱オープンでも隠せるなら隠したほうがいい」
「なんでですか?」
「ばれたら大変なことになる。宝箱から超凄いアイテムが出たり、超幸運で矢玉が兵隊の誰もに当たらなかったりなんてことが起きたら、偉い人はどう思う。そして神の加護を持つ娘を御旗にできるとしたら」
「……手に入れようとしたくなりますね」
「国レベルで捕獲に動くと思うよ。国に奉仕したいなら別だけどねー、どこか国に忠誠をささげているとかならさ」
「そんな国はありません。私はレイ様以外には忠誠を誓っておりません!カードの表記の隠蔽魔術がありますのでまずはそれを常時かけます。幸運なことに超幸運はオンオフができる、と思い込むのできっとオンオフができるようになります。なんたって超幸運ですから。」
超幸運ぱねぇっすな。まあ幸運体質は変わらないだろうけどね、祝福されし娘ちゃんだから。
さって数日したら超幸運が本当に効果を発揮しなくなったらしいので『オバマダンジョン』に突入です。
超幸運罠回避が通用しないので、のほほんとしてる場合じゃないですけどね。
アンナさんが持っていた折りたためる3M20cmの棒を私も購入し、怪しいところをつつきながら進みます。一度フロアの天井が落ちてきたのにはびびった。
まだ、間引かれていてほぼ敵の出現しない2層なんだけどなー。引き返そうかな。安全第一。他のパーティーもいないしなあ。
そんなこと考えながら3層目へ。掃除されていないのか、アンデット系魔物が出現し始めました。
今目の前にいるのはホネホネホーネ、スケルトンちゃんですね。骨だけってやはり怖いなー。
「ガイドブック当てにならないねえ、動物系って書いてなかった?」
「不運ですね…… 。」
「まあさくっとやっつけてしまおう。聖属性付与お願い。」
アメジットの
ここら辺はまだ大丈夫だねえ。
ただ罠探知している最中にも容赦なくPOPして襲い掛かってくるためちょっと邪魔。
3層のマッピング終わったころには魔石がごろっと。あ、これ美味しいぞ……!
4層からはアーマードスケルトンですね、鎧武装してます。面倒なので聖属性に属性変更した『ホーリーオーブでぶん殴る』作戦に移行。
かなりの速度を出している聖なるこん棒が6個連なって襲ってくると考えると、その恐ろしさが分かるのではないでしょうか。
オーブきゅん大好きチュッチュ。
アメジットは主に後方からホーリーブラストやホーリースマイトで、つまり聖なる物理でぶん殴ってますね。つよいー
ここのダンジョン含め、大抵のダンジョンは魔物が倒されるとダンジョンに吸収されて、魔石だけが残ります。
それで、時たま武具を落とすのですが、全部放置。
だって呪われてそうじゃん。一応鑑定のスクロールは持ち込んでありますが、踊りません!
お狐ダンスとか、求愛の時しかしないんですよ!
4層はマッピング終わったんですが、狐の直感が働いて怪しい袋小路を破壊。隠し部屋が出現しました。見事に宝箱部屋です。でもドアがないから一発ものだね。
「今アメジットには幸運もないし、私が開けよう。」
結構慣れてきた手つきで罠を解除。見事に失敗して毒矢が3本シュシュシュ!あぶない!
全部防具で止まりました。強化しておいてよかったー。
「さ、さあ、オープンと行こうじゃないか。」
ぱかー、中身は…… 、リングですね、指輪。これこそ呪いの品とかありうる。
「でもレイ様、生きてるダンジョンの隠し部屋に呪いの品ですか?」
「むう、じゃあ鑑定してみようか?踊るのヤダなあ」
「わくわく!(実は私踊らない鑑定魔法持ってるんだけどなあ、腐ってもラノベの編集者なんでそういう知識はあるから『作った』んですよねえ。でもレイ様のダンスみたいハァハァハァハァハァハァハァハァ… )」
こん、こん、こんこんこん。おきつねふぉっくすおきつねふぉっくすこんこんこん
みぎむいてふぉっくす! ひだいりむいてふぉっくす! まえにがおー! まえにがおー! しっぽがぴーん、おみみがぴーん
おきつねふぉっくすおきつねふぉっくす……
「もうお嫁にいけないーー!! 」
「はぁはぁ、素敵でした(鼻血どばぁ)。」
「えっと、えっと、えっと!!…… えっと、それでこれは、シールドリングだね。バリアが展開されて、全ての攻撃に対してダメージ-2くらい。-2とは?ええと等級は下級レアだって。上級アンコモンよりは全然良い。どっちがつけるかね」
「明らかにレイ様です。私比較的後ろなのと、インターセプト防御呪文何個かありますので」
「む、そうかね。じゃあお言葉に甘えて。私もインスタントバリアと魔法弾野郎専用シールド以外のバリア考えないとなあ。」
嬉しいアイテムですがここに時間を使いすぎてはいけない、奥へ進みましょう。
5層、明らかに雰囲気が違います。ここからは更に気を引き締めて進まないといけないようです。
敵は肉がついて、ゾンビになりました、グロい。
魔法の目で見ていたスケルトンと違い、実際の目で見ているためかよく私達を見失います。あら?
腐っている肉があるためか、矢に聖なるエンチャント魔法を施したボウガンでの一撃がよく効き、遠距離から削って接近されたら遠距離攻撃でぶちのめす感じに。
遠距離攻撃って気功掌とか指弾とかディメ略とか近距離魔法とかね。
いやー、腐ってる肉や体液に近づいたり、剣に触れさせたりするの嫌じゃない?私は嫌。
ゾンビのきちゃない魔石をひとつひとつ洗浄して拾いながら進むと、ドアが!
ついにBOSSですね、どういうのが出るのでしょう、ここは情報があまりありませんので何系が出てくるとかすらわかりません、まぁアンデットでしょうけど。
「うーらーめーしーやー」
「幽霊かな、これ!」
「です!おそらく普通の攻撃は効きませんよ!幽霊なんで!」
BOSSは足のない幽霊でした。
ちょっと油断して一撃もらったんですけど、なんというか、生命力?体力やスタミナ、判断力など、そういうのを持っていかれた感じがしました。
オーブに込められるパワーも減っちゃったよ、きついな。
ドレインタッチってアメジットが言ってた。
そして動きが素早い。
足なんて飾りだった。
「さっきの一撃の負荷が重い……! オーブ、防護モード!!」
「ここは私が前に出ます!このロングソードなら!」
アメジットが前に出て、ホーリーエンチャントをかけたロングソードで攻撃!
幽霊も剣を生み出して応酬!さすがBOSS!!
魔法でいい気もしますが、追尾性のある魔法は詠唱が長くて厳しいそうです。魔法も万能ではないんだねー。
私のマジックミサイルはほぼ物理なんで無効化されました。
『無属性という属性』を扱いこなしておらぬ証拠だね。
「ふう、エナジードリンク飲んで落ち着いた、オーブよ、アメジットの援護を!!」
一時的に元の強さに戻ったホーリーオーブが幽霊の剣を止め、幽霊が回避したところに追撃をしていく!
やりにくくなった幽霊に対してアメジットが着実に攻撃を当てていく!かっこいいなあ。
なんどか攻撃を当てたのち、オーブ6連撃とホーリー気孔剣の一撃!
「たーまやー」
断末魔を上げて幽霊は消え去った!
勝った!
「ぐえー、ホーリーオーブの維持も結構MP使うなあ、まだMPポーションあるとはいえぎりぎりだったよ」
「けして楽な魔物ではありませんでしたね。それでレイ様、お身体のほうは…… 何ならわたくしが背負って!」
「いあいあ、少し休めば回復すると思うよ。2層まで駆け抜けよう。」
そんなことを喋っていると幽霊からドロップが。BOSSだからといって毎回ドロップするわけではないのに。
ついてるなあ。
出てきたのは左手のみのガントレットでした。装着して殴るのかな?ガントレットも鈍器に近いんだよね。
「帰ったら鑑定してもらおうか」
「ここ由来のガントレットだと面白いですね。スケルトン召喚とか」
「使いたくないなー。」
今回帰り道がきつかった。地面が濡れていて、大休止、睡眠とかとれる長い時間の休息ができなかったので私のドレインタッチの効果が消えなくて戦力ダウン。
オーブも入れるパワーが減った分効果が弱まっちゃって余り使い物にならず、私の弱弱しい攻撃とアメジットの魔法で帰りの戦闘を行うことに。
いくらアメジットといえどMPは有限なので(多分MP回復速度向上とか持っていると思うけどさ)全てを賄うことも出来ず、途中でポーションもなくなって2層までたどり着くの結構ギリギリでした。各種回復向上するチャクラをリー先生から覚えておいてよかった。
ガントレットは『ゾンビを使役召還するガントレット』でした。
踊りは盆踊りでした。どん、どどんどんどん、あそーれ、どん、どどんどんどん、あそーれ♪
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