第42話ヤツメ大先生
「じゃあ、まずグリフォンを倒そうか。卵は通常で1つ50金貨、私が拾えば75は固いね。グリフォン自体は家畜を襲うから報奨金20金貨が出る、しかも解体で肉皮骨羽全て売れるから、諸々含めて200金貨は見込めるんじゃないかな」
「すごい、グリフォンだけですぐに終わりませんか? 」
「生息数がねえ。産む卵も少ないし。皮は個人的に防具に使いたいしなあ。」
なんて我儘を言いながらグリフォンの巣へ。親が居なーい。
崖の上に作るから卵取りにくい。
卵が2つあったのでゲット。してたら親が帰ってきて戦闘に!!
グリフォンは鷹の上半身にライオンの下半身を持った魔物です。下半身がライオンなのに卵を産みます。
体高5mくらい?でけえわ。でか過ぎるので大体を魔法でこなす魔物ちゃん。
「封魔使える!? 」
「はい! 」
「じゃ飛び立った瞬間に撃ち込んで!あいつ魔法で飛んでるから封魔すれば落下して即死もしくは大ダメージ受けるから! 」
「わかりました! 」
しかしこちらが封魔狙っていることがバレてるのか、地上からの風魔法乱射で攻撃してきますね。
広範囲を薙ぐウインドカッター、一点集中ウインドドリル、破壊を撒き散らすトルネードに接近と遠距離阻止のエアスクリーン、隙がない。
形状変化カッターオーブで首切り狙っても上手くいかない。
「……に次ぐ、すべての魔を封じ込めよ、封魔! 」
よし詠唱まで凌ぎ切った。グリフォンの攻撃は風魔法。だからこれはこれで封魔で封じ込められるんですよ。
そしてさすが推測幻惑魔法Lv7、
あとは皮などを痛めてしまわないように倒すだけ!!
できませんでした☆
暴れるのでディメンションカッターやファイアストームなど遠距離で仕留めることになっちゃってさ。
やっつけたけど皮はボロボロ羽根は焼失しちゃったよ。
一応解体して肉革骨はとり、首は切り落として討伐証明に。
さ、戻ってどれくらいになるかみてみよう。
「肉と卵が高く売れて、254金貨になったね☆ 」
「予定より高くなりましたね、さすがレイ様の熟練採取術です! 」
因みに骨は売れませんでした。羽根が売れるんだって。聞き間違えちゃった。
次は国家主席の晩餐会に合わせてバイソブーの狩猟です。やはり大金狙うなら狩猟か遺跡で一発だな。
メスのバイソブーを狙って狩っていきます。
私が隠れながらアメジットが魔法で追い立てて、群から離れた個体を私が飛び出しお狐ダッシュ。
しがみついて電撃オーブで感電させれば大体うまく行きますねえ。
メスのほうが肉が柔らかいです。子供のバイソブーが一番柔らかいんだけど、群れ全体で子供を守るのでちょっと狙うのが難しい。
ちなみに私は子供を狩猟することが出来ないわけじゃないです。肉食獣はまっさきに子供を狙いますからね。
あのときは、あの状況で殺すのが出来なかったヘタレなんです、はい。
でもどんな生物でも子供をかばって親が必死の抵抗をされたらやっぱり躊躇はしちゃうな。
え、グリフォンの卵?ふ、人は矛盾する生き物なのさ……
はい、本題。メス一頭じゃ晩餐会のお肉としては足らないので何頭も狩ります。
皮は頂いて革にする。メスの革は柔らかいんだけどね、牛よりは丈夫でしなやかかな。
角は工芸品になりますね。メスでも小さいのが生えてます。バイソブーは腹の肉も食べられるので一頭でいっぱいお肉が取れますね。
なんて感じで3頭4頭狩ってたらバイソブーの群れの親玉がやってきました。推定5t、グリフォンより耐久力ありそうだ。私は逃げ……ません。立ち向かいます。
「ぶおおおおおおおおお!! 」
あ、逃げよかな。
凄い雄叫びを上げるとともに猛スピードで突っ込んできました。
めくり! ひらりと回避! 反撃に電撃オーブ6連射!! ばばばばばばん!
感電しているはずですがまだ倒れませんね。
「ぶおおおお!! 」
なんだ!? とっさに横っ飛びで回避したけど魔法を放ちました! 群れの頂点になると魔法も操れるようになるんですかね!
ちなみに無属性の炸裂系魔法でした。師事させてください。
ならこちらも魔法です。
かわしたー! ちょっと空間圧縮が相対的に弱くなってますね、やはりお狐さまにもう一度教えてもらわないと。
そんな感じでえいえいやあやあやってると
「……の風よ、我が力、刮目せよ!ウインドストリーム!! 」
アメジットの風魔法が到来!! ものすごい数のウインドカッターを飛ばしてきます。
あわわわ私にも当たるってば!!
そんな勢いの魔法なので親玉も避けきれずに被弾! 血しぶきを上げる!
ふ、血が流れたな、あとは失血失神するまで食らいついてやる。
結局2人で失血昏倒させるまで戦いましたが、親玉は最後まで逃げることなく戦いました。
その間に群れはどこかに逃げおおせましたね。
その意志に、敬礼。
首を落とし、皮をはぎます。かなり大きいので防具に適したお尻の皮も、私とアメジットの分は十分に取れるでしょう。
これの革を基本にブリガンダイン一式を作り直してもらい、今後の防具とします。
貼り付ける板はアンドロメタシンにするかな。現状一番良い選択肢。
「防具と代金差し引いたら50金貨だけ残ったよ。晩餐会の代金だったから間に合ったようなもんだよ」
「別に私は普通の防具でも良かったのですが……」
「安全はお金で買える部分は必ず買ったほうが良い! 」
「は、はい! 」
これで大体300金貨。防具は下取りに出しちゃったし採掘でもしますかー。
体力づくりのためにやったはずなんだけど、超幸運のおかげでニッケルの大鉱脈を発見し、たんまりと報奨金が出ました。
国家主席のお友達パワーもあって後500金貨。
防具来るまでは採取ですね。あれしかねえ。
はいふあふあひゃっはああおうぇあくああなああ
ええ、ヤツメウナドラゴン様の唾液を採取します。
「くぱー」
あおいいいいいいいじぇおそいうぇわ
…………。 た、樽2つで60L。晩餐会で使うものじゃないけど採取術で値上がりして375金貨×2で750金貨!最初からこれにすればよかった!!
「全部で1250金貨集まったぜい! 馬車買おう! 」
ということで2頭引き軽量魔導馬車を手に入れましたー!
残りの250金貨で延々と少量の水が流れ出す『無限の小瓶』を購入して水問題をある程度クリア。
小瓶から流れ出る量が少量な上に、1日3Lまでしか流れないから、完全解決とは程遠いけど、一人分の水収支を、8割位補うことができる。
「なんかアメジットが来てから一気に生活用品がランクアップしたね! 」
「はい!私役に立ってますでしょうか」
「めちゃくちゃ! 役に立ってるよ! 」
「嬉しい! 」むぎゅー
「むぐぐぐぐうぐ。」
遠回りしましたがこれでやっとサンクチュバリヌスいけます。
その前に映画観よう映画。映画って凄いんだよスクリーンに動く写真が略。
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