サンクチュバリヌスでGifted
第33話サンクチュバリヌスへの道、下から行くか、下から行くか
今回は下から以外ありえません。あんなに五月蝿い貨物飛行船にパールくんを乗せる訳にはいかない。うるさくない貨物飛行船だとえんれー取られる。一応貯金はありますが旅支度で使ったのでそんなに多くはありません。
サンクチュバリヌスと基本金貨レート国サガットの金貨レートはサガットが1でサンクチュバリヌスが0.5。となるとブキョーとのレートは大体1:4ですんげー負けてます。ブキョー100金貨がサンクチュバリヌス25金貨しか無い。
稼いだんだけどやっぱり通貨為替で損してますね。
まあ一日10銀貨程度でゆらゆら旅できますので下からでもなんとかなります。道は存在するそうですしね。飛行船交易の中継都市も、馬車交易の宿場町もある。
そういえば水筒はめっちゃ良いのを買いました!1L入る空間に4L入る空間拡張がされていて、エンチャントで『内容物保存』がついているものを2つ。200金貨しましたが払えました。口つけて飲まなければ一月は持つそうです。
パールへの水は上級生活魔法のクリエイト・グッドウォーターで賄うとして、私が使う水はこの8L入る水+今までの水筒2L+樽に入れた水30Lの合計40Lで賄うつもりです。
チェイ先生によると健康的な生活を外でするには一日4L必要らしいので、腐らなければ10日持ちますね。特に樽が腐らなければ。上級生活魔法
ブキョーでは水の中に目に見えない細い生物がいてそいつが腐らせるという研究結果が発表されたそうです。もう一度訪れるときには科学のブレイクスルーを期待したいですね!
ちょっと話が長いけど、最後!パールくんの餌の干し草は荷台部分にぎっしりと積んであります。魔物の血が入ってるので粗食に耐えられて、一日5kgくらいでも大丈夫だそうです。
その後ため食いしないといけないみたいですが。一応魔法で圧縮された干し草を100kg積みました。荷台ほとんどこれ。
交易品は積めなかったな。
さーて下道ゆっくりコースの始まりです、どんな出会いが私を待っているのでしょうか。ゆーらゆーら。
最初の出会いは、悪路です。今までの石やあすふぁるとってやつで出来ていた道路とは全く違い、踏んで形作られた道しかない。これはきつい。
ヒイコラ言いながら最初の村か宿場町に到着。冒険者ギルドは……ない!!まいったな、手形を換金することができないぞ。一応ブキョー金貨銀貨をじゃらじゃらさせてありますけど…… 。
飛行船交易都市に着いたら早々にサンクチュバリヌス金貨銀貨に替えないと早晩支払いに困りますね。お国の金貨以外を使う人どこにいますか。金貨の価値だけで交換ですか、面倒くさい。
かろうじてあった宿を取って、今夜は一眠り。
翌朝村長に、冒険者なんだが困っていることはないかを訪ねてみました。収穫に追われているので手伝ってほしいそうです。お、おう。今小麦の収穫シーズンですか。そういえば秋に近づいてるなあ。
ここの収穫は魔導機械を使わず手作業、それと風魔法。ウインドカッターで綺麗に「一方向に倒れた」小麦を見るのは気持ちいいですねー。私は無属性で真似はできそうだけど、散らばりそうだから止めておきます。
バラバラに散らばった小麦を手で収穫するほうが完全手作業より大変だと思う。……真似できそうだから無属性カッターイメージしておこう。
5日ほどお手伝いして、水を取り替えて
次の村に行く途中。
クンクン、匂いますね。これはオルクかそれに近い魔物の香り。多分。ちょっと経験値のためにぶっコロコロされてもらいましょう。荷馬車を隠してから忍び足で匂いの方へ。あ、交尾してる声が聞こえます。トゥルーヒューマンとなにかですね。
別に正義の人間じゃないのですがもしかするとオークとかかもしれませんしちょっと行ってみます。抜き足差し脚忍び足。
バレずに近くまで来ました。10名位の小規模オーク団が少数の女性相手に盛ってますね。ちょっと女性として嫌なので奇襲だけかけてから、この場から逃げ出すことにします。10人のオーク撃破はちょっと無理でしょー。
「
どーん!つるんでいた3体をまず消し飛ばしました。無属性魔法強い。
「どんばんしょ!?」
「せがた!むもーだがってばあたった!」
え、何言ってるの?オーク語?まあいいやまだ見つかってないから次狙いましょう。私の指先からあの頭に高速で発射される太い矢……いでよ魔力で練られた魔法の矢
「突き刺せ!マジック・アロー!」
ええ、魔力経路を通すと無属性の術式魔法が使えるんですって。術式はブキョー大魔法図書館に少数ながらありました。
ひゅーんずばっ!
よーしもう一体死にましたね、ヘッドショットは強い。
「んが!まぞけだ!」
バレたか?ここからはオーブを織り交ぜながらの近接戦かな。あと一人潰したい。私の指先から生じる太くて追跡する魔法の矢……いでよ追跡する魔法の炸裂弾
「追跡せよ、マジック・ミサイル!」
ちょっと速度が遅いのでオークその5が回避しようとしましたがぐいっと軌道を変えて胸に命中そして炸裂!防具ごとふっとばしたかな。致命傷ではないか。
よし、近接戦行わないで逃げます。びゅーん。
まずパールのもとに戻り、道なりに行くよう指示して走らせました
うーん逃げるとはいってもやっぱり女の子が気になる。見つからない程度に戻ろうか。戦闘では私は優柔不断である。
私は森のなかで様子を見ることに。オークさん足音デカイから耳で拾えちゃう。
一応オークが盛っていた場所に戻りましたが、いないね。罠かなー。盛られていた人の息は聞こえてくるので、息はあるみたいっすね。オークその5は死んでるかな。
とりあえず足音が聞こえないし直感が何も示さないので盛られていた場所へ。あらまあ綺麗な女性が2人も。
「死んでない?」
「……一応」
この娘はもう目が死んでるな。駄目かもわからんね。綺麗でスラッとしてるのに。だからか。
「君たち生贄でここに来たとかじゃないよね?それだと村への襲撃がひどくなるから放置しちゃうかもしれないんだけど。」
「!!……略奪されただけです!」
この子は目が死んでないな。そしてまだ元気がある。ちょっと若いのが功を奏したかな?
「どこの村?」
「タニシ村。冒険者もいないからだれもオークの略奪を止められないの。」
「ええー次の宿場村じゃん。連れて帰っても大丈夫だと思う?」
「……もう汚れたから……」
「じゃあ切って処す?」
「いや!私はまだ生きたいです!」
「じゃあ帰ろうか。一応二人共帰るよ。死ぬ死なないはそれからだ。」
「……」
「はい!」
ということでお持ち帰りしました。ボロボロで隠せるとこもないような布切れを着ているだけのお二人ですが、私も着させるお洋服無いんだよー私小さいし。
狐の第六感は本当便利で、オークがあっちにいそう、こっちにいそう、というのをピタリと当てながら進めましたよ。
おかげで、応援に来ていたオークもいた気がするけど
二人を乗せ、パールにムチを叩いて一路タニシ村へ走るのでしたー。
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