第31話魔法の見学・勉学



 戦闘をしない生活が続くと、牙を引っこ抜かれてしまいましてね。もう気持ちはすっかり隠居状態です。

 ただそれじゃダメだと周りが言うので、新技の開発でもしてみることにしました。無属性魔法のね。……あれから祠見ないんだよなあ。あそこしかなかったりして。


 今考えてるのは魔導手榴弾をパクること。つまり投射できてボーンと炸裂するディメンションコンプレクスキャノンですね。ショットして途中で爆発四散するブラストを打てれば出来ると思うのですが。これだと傾斜はつけられないかな。


 一応経路は流れてますから、それに添うかたちの力で練習する分には体に負担をかけません。研究する分にはそれで十分なのです。


 イメージが重要な無属性魔法、参考になるかなと思って、国家主席のお力を借りて精鋭兵士の訓練を見ることにしました。普通は練習非公開です。いやー国家主席様様ヤツメウナドラゴン様様。


 お邪魔したときは演舞をやっていました。それから弓から得意魔法から剣やら槍やら……何でもやるんですねー。みんなバッチリ決まってますわ(語彙力)


 見るべきものは魔法ですね、得意魔法別に訓練してるんですけど普通に無属性魔法の方が活躍しています。私の考えた手榴弾もありますねえ、色ついてますけど。聞いた所、色つけないと戦場ではわからなくて危ないとかだそうです。


 あるなら真似したほうが簡単。ということで軽い手ほどきを受けてしまいました。はっはっは友人って重要はっはっは。これで手榴弾は筋道が立ちました。ぽーんぱんっ、ぽーんぱんっ、うんいけますね。ファイアボール見たく直線上に発射して空中炸裂するやり方も良さそう。


 わー、魔法も見てみると勉強になりますねえ。本格的に見たのはスタンピード2戦くらいなので。だいたいどこの都市も都市内の魔法使用禁止ですからね。無属性は学校もありませんから。あれ、でも他に見たことあったような。なんだっけなあ…… あ、



 セントリーガン魔法弾野郎だ!!アレを模倣しよう!!あいつ無属性の魔法弾怒涛の勢いで発射してた!


 見学を終えて国家主席とお食事をともにし、深夜に帰宅したらさあ練習開始。明日から。寝る。ぐー


 翌朝、朝のルーチーンを終えて採取の時間になったのですが、依頼を止めてレッドスライムのいる赤の中和液ダンジョンに向かいました。

 オーブでスライムを蹴散らせば、練習場所の誕生です。空間圧縮手榴弾ディメンションコンプレクスグレネードは軽く練習してある程度覚えたので良し。空間を圧縮させて、魔法の力場で純粋な魔法の欠片および爆風を発生させる空間圧縮炸裂砲ディメンションコンプレクスブラスト。魔法手榴弾だね。


 やっぱ一度見ておく手ほどきを受けておくのは有効ですね。


 そしてお次は空間圧縮連続発射魔法弾ディメンションコンプレクスセントリーガンカッコ仮の練習です。セントリーガンの連続発射機構をなんと呼べば良いのかわからないのでまだ仮の名前。


 そもそも無属性の魔法弾だったので空間圧縮する必要があるのかも不明。あれを解析しないと意味ないかもなあ……


 まあいいや、やってみます。えーと、左手にこんな感じでMPタンクがあってコアは……私か。そして筒が数本連ねられていて、グルグル廻って発射。えい、どやっ



 ぶおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん



 ちょ、はやす、ぎ……ぱたり



 数時間後に起きたと思うのですが、幸せなことに命と持ち物に異常は見つかりませんでした。良かったー死体あさりされてなくて。


 されなかった原因は、オーブコアを展開させていてエネルギーオーブを5つ浮かべていたからですね。自動迎撃で気を失しなっている悪者?がいましたし、死んだスライムが数匹いました。危なかった。


 今度からはポニーのパール君が来られる場所でやろう。パール君結構強いからそこらへんの悪党くらいなら余裕で撃退できる。お馬さんだけあって、怖いところには中々来ないんだけどね。




 今回の反省点はズバリ回転数が高かった、つまり発射速度が早すぎたことですね。6つの筒で出来ていたのでそのまま真似して回転も適当な速度で回したのですが、早すぎました。即座にマジックポイントMPがなくなって気絶しましたよ。


 ちなみにこの後ポーションを飲んで(お金持ちになったなあ)再度実験してみました。

 筒一つでいけるんじゃないかと。結果は失敗。どうにもうまく発射数を稼げません。詰まっちゃう。もっと匠になれば良いんでしょうけれども。


 3本筒が連続で回るようにしたくらいで回転速度を可能な限りゆっくりにして、まあなんとかなるMP消費量。うーん、これ使う意味あるかな。ディメンションコンプレクスショットを連続発射で良い気がする。研究だけしておこう。


 こゃこゃ様に出会えれば一発で解決しそうな問題なんですけどねえ。祠が見つからないのでサガット国に帰ってからになる、かなあ……


 攻撃を練習したら防御。インスタントバリアを『魔導経路を通して』展開する練習です。無属性の場合、魔導経路を通すと効率が上がるんですよ。


 ディメンションコンプレクスシリーズは威力重視ですから魔力を荒神のように荒ぶらせても良いのですが、他の行動だと効率よく展開させたほうが何かと便利なわけです。


「静まってるぜ俺の右目の邪気眼」のほうが良いんです。


 私MP少ないしロスが多いですからね。


 今はインスタントバリアだけですが、もっと修復が進んだらセントリーガン専用シールドを改良して展開したり、右手にバックラー持っているかのごとく無属性魔法を展開させたりしたいです。


 攻撃魔法を撃つときは利き腕の左手、防御魔法を放つときは反対の右手なんですよね。全部右手でやる癖、つけましょうかね。


 そして、せっかくなのでスライムを潰して歩きました。罠も地図に書かれているので解除して回ったよ、ちなみに時間でもとに戻る仕組みらしい。いかにもダンジョンって感じだ。





 今回は液を掬うアイテムを持ってこなかったので魔石だけ拾い集めましたが、これって採取?後魔物やっつけましたがこれって討伐?狩猟?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る