第30話てめえ何しとんじゃワレー!!
こいつヒモじゃねって思って一ヶ月、お金がないから働いてよーって言い続けたら
「うるせえ!」
ボカッ
殴られた
ここでシオシオになってたら一生このままだったかもしれない。しかし私は
「てめえ何しとんじゃワレー!!」
ブチ切れた。ブチ切れちゃったのよあははーんはん(歌)
魔力転換全開にしてボディストレート!!ワング・サンは内臓破裂して爆発四散!(してません)
「グワーッ!……お前何やったかわかってるんだろうな!」
振りかぶっての顔面パンチ!しかしレイ・サンはブリッジ回避!そしてブリッジの威力をつけてのキンタマ頭突き!
「あwせdrftgyふじこlp;@」
ワング・サンは叫びにならない叫びを上げたあと失神!ナムアミダブツ!
「……それで、どうしたんですかその後」
「縛り上げて動けなくしたあと、彼の荷物全部まとめてリアカーに積んで、彼ごとカヤクに捨て置いた。いやーパールとのゆらり揺られ旅は楽しかったなあ」
「狼の種族の中には、フェロモンといっしょに分泌されるとある成分が強力かつ異常に豊富な種族がいるんですよね。特に唾液とかの体液などには豊富です」
「そーかー。いやーコンシュルジュのヤミちゃんがいなかったら今頃DV男の隷属下に置かれていたよ」
「とある成分を体内から出すお薬を飲んでいたとはいえ冒険者はお強い。さてと、依頼結構ありますので処理していきましょうか。」
そんなこともあり、真のスローライフ開始。あ、魔力転換全開にしたので一応どうなってるか診てもらったんだけど、綺麗に流れたのか特に支障はないみたい。よかったよかった。
スローライフも4ヶ月目。この頃私はとある変化に気が付きました。
気功使えてるんじゃね?
「チェイ先生、なんとなくですが私気功使えてる気がします」
「うん、そうかもしれないのう。気というのは生物なら誰もが内包している物質そして流れなんだけど、毎日地道に気のトレーニングしたから操作ができるようになってるかものー。道場で専門的に修行する?」
ということでチェイ先生オススメの気功道場に通うことになりました。『アチョー!ルルブ・リーの気功道場』ってところです。
「ホアチャー!気功を使えるようになれば、私のようにジークンドーそして八卦掌をマスターできる!化物なんか一撃さ!」
お、おう。なんかすごそうだ。
「ちなみに実演をするが、例えばこのように魔物に肉薄されるとする。その時はこうやって……」
す、凄い!腕を引いてパンチする余裕が無い状態で、振りかぶりもせず引きもせずにその場で腕を押し出してして訓練生を吹き飛ばした!
「このように
凄いー!先生凄いー!
私がペッタンペッタン尻尾を地面に叩きつけながら興奮して見たのに気を良くしたのか、先生はいろいろな技を見せてくれました。よーしここでやろう!
やるといってもまずは気のコントロールそして体の動かし方からなんで、地味なんですよね。
タイキョック剣と合わせて倍のトレーニングになった感じです。
これで、起きて瞑想、広場に出向いてタイキョック剣、ご飯食べてポニーを走らせ簡単な採取、夕方気功道場、夜にご飯と銭湯、というルーチンワークが出来上がりました。
ここにもみほぐしと鍼が追加される感じ。
タイキョック剣と気功道場では尻尾の先から耳の先まで動きをコントロールすることを求められます。気功は体の動かし方が非常に重要です。
気の流れを阻害しないように動かないとすぐに気が途切れてしまいます。イヌ科の尻尾は勝手に動くからコントロールが難しい。
狐耳は少しの音に反応してそっちを向くから難しい。私なんか本当に少ない流れですからホンの僅かなズレでも即座に途切れてしまいます。
とにかく、難しいんです。集中せねば。
こんな生活をしていたら体にとある変化が
女性らしい体になりましたー!腰はくびれヒップラインは上がり、上半身は引き締まってグッと上向きに!そしてしなやかな足と艶のある毛色毛並み!最高じゃん!美しさは正義!!
これに呼応するかのように魔導経路も修復が進み、わずかばかりですか全身を流れるように。今はお腹の中にいる赤ちゃんレベルだそうです。
それでもオーブコアに魔力を流し込んでパワーアップできた時の感動は凄いものでした。号泣しました。泣いちゃったのよあは略。
こんな感じの半年、150日間でしたね。
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