第25話研究者から舐められないために名声を稼ごう



 今度こそ研究都市カヤクでオーブの研究


 特に名声を稼ぎ出す方法を考えつかないまま採取と採掘を行っていました。それで、採取術がLv10になったら、名前が変化して熟練採取人ってやつに変化しました。何でしょうね?


「おおー!これはおめでとう御座いますアル。あなたは名を馳せた採取人として一目置かれることになるアル。指名依頼ってやつが頻繁に発生するから覚悟するヨロシ。おカネはふっかける事ができるので、可能な限りふっかけるといいアル。」


 そういうもんかねえと思いながら次の日採掘を終えて手に入れた薬草などを買い取ってもらおうとしたら


「ただの薬草が20銀貨!?はあ?樹液が1L1金貨!?スライム液波にブーム来てるのかな!?!?採掘は……アンドロメタシン鉱石kg50銀貨と変化ないね。」


「熟練採取人が採取するだけで薬効がアップしたりするアル。買取額が上がるのは当然アル。」


 これが魔法の世界である。これは魔法である。スキル神のいる世界である。これはスキルである。


 いっやこれ凄いわ。まだLv0なのにもう買い取りが上がってるんだもん。よし、それじゃあ指名依頼こなしてみるかー


「なるほど指名依頼アルか。今あるのは、薬草A1cを30枚3日以内、レッドスライム液4L2日以内、ブルーローズ1本明後日までそして……これは死ぬアルね、ヤツメウナドラゴンのぬめり液10l 期限来月の晩餐会まで。以上アル」


「指名を拒否することは出来ますか?」


「もちろん構いませんアル。無理難題をけしかけてくる輩は必ずいますアル。」


「じゃあブルーローズを請け負って、完了したらスライム、そして薬草A1c、そんな感じで一気にやっちゃいます、ここまでは余裕ですし。」


「レッドスライムは非常に熱い体液を含んでいるので、冷やすかなにかしないとやけどで死にますのでご注意アル。冷却玉売ってますのでよしなにアルー(笑顔)」


 スライムは攻略法が見つかるまでは厄介だなあ


 まずはブルーローズ。毎度のごとく小さくて見つけにくいですが目力も上がっているし、ブルーローズは香りが強く、鼻が利くので匂いと目で見つけました。あっさりとゲットして持ち帰り4金貨。プレゼント目的だろうけど何が効果アップなんだろうね?


 研究都市の中央図書館があるから後で薬草図鑑借りて……ってここはブキョーだった。、それではなく、活版魔導印刷で印刷された図鑑があるだろうからそれを購入してしまおう。これから採取依頼はどんどん増える。無駄な出費にはならん!で、調べたら惚れ薬の成分だそうです、いやゆる媚薬ですね。まっじかー……


 さて、レッドスライムです。これは火山や岩石ダンジョンに多く存在しているそうです。とりあえず岩石ダンジョンに向かいましたよ。中和液(赤)ダンジョンってところにいるそうです。安直……


 まあ名前なんてそんなもんですよね。ダンジョンを進んでいきます。地図があるので迷わない限りは大丈夫。ワングとの訓練は忘れてはいません。


 いましたね、いざ尋常に勝負!オーブ複数個で動けないようにして!そのオーブを冷却オーブにすればいいよね!?冷えて死ね!!


 よし一つ処理できた。掬って……まだ熱いな、タケッケーのスコップと水筒にしておいてよかったかも。

 タケッケーって竹のモンスターなんですけど、こいつが倒れたあとに残る竹が色々な効果効能があって重宝するんです。耐熱防水の効果を見込んでギルドからお借りしてきました。


 処理できたので後は巨大なスライムがいないことを確認しながら4Lほど集めて終わり。ダンジョンの魔物を倒したので魔石もゲット。とっておこうっと。1L3金貨とふっかけたら通ったので12金貨。レンタル代含まず。


 トドメに薬草A1c、甘い匂いに引き寄せられるモンスターの葉っぱなので、お酒作ってるところから酵母とお米を買ってきて、群生しているであろう(直感)ポイントで甘酒を作りました。あっめーっよーこれ。本当甘いんだこれ。


 出てきましたね、血糖値が高そうなイノシシが。イノシシだけじゃなくて肥満体質の動物に寄生する葉っぱなんですよ、このモンスター。ブチブチ葉っぱを摘み取って本体は放置。複数の肥満体質な動物が出てきたので摘み摘み


 30枚ちょっと集まったので、甘酒持ってスタコラサッサ。って、すげええええええ勢いで追いかけてくる!!あ、あ、甘酒は捨ててもいいけど甘酒が入っているこの道具は大事なものなんだー!


 上級生活魔法クリエイト・クレンジングウォーター!指先から石けん水が大量にじょばあ!甘酒が流されて地面に流されていく!甘酒だったものを集団でなめあいしてる図が見えるよ。あれに寄生されたくないなあ、体重管理はしようっと。


 持ち帰ってすぐに買い取ってもらい1枚50銀貨で15金貨。

 私に入って来る金銭がインフレしておる。 

 採掘の安定的な10金貨には遠い安定度だけど、簡単な品物でここまで稼げると若干遠慮してしまうよ。


 最後のヤツメウナドラゴンに関しては蹴ってもいいってことだったんだけど、一応書物で調べ尽くした結果、イケると判断して受注しました。

 ここで遂にポニーと連結リアカーを買ったよー!ポニーって言ってもウマ系の魔物と交配してる、体高1.35m位の大きめなポニー系のなにか。雄で、名前はパールくんか、ライト君かで迷ってる。真珠のように可愛いし宝石パール君かな!雌っぽい名前かな。まいっか。


 なんでポニーとリアカー買ったというと、遂に山の裾野の奥地に侵入するからです。そう、そこにいるんだヤツメウナドラゴン。10Lを持ち帰るのは一人では不可能だしワング君がもしここにいても不可能。


 なのでポニーに樽担いでもらって運搬しようと思って。リアカーは途中までの食料とかだね。奥地にリアカーつけてはいけないので途中放棄になる。


 強固にそこに固定できる位置固定クリップスクロールと、どこにそのモノがあるかわかる位置情報GPSスクロールを購入して一応回収するつもり。魔法の力を使ってなんとかします、頑張れスクロール。


 往復15日程度と予定を組んで、出発ー。ついに10日超えの遠征でポーションが長期保存できる高級品になっちゃった、今回ふっかけないと赤字かな……。


 動きやすい防具と短い剣、あと藪を切り開くために買った大型マチェットが上手いことハマって、深い森の中ですが歩けないってことはないですね。


 パールくんも怖いところに来てるのでちょっと落ち着きがないですが、魔物の血がはいっているその強靭な足で付いて来てくれます。ラバと迷ったけどポニーでよかったなあ…… 。

 ちなみに魔物交配種なので4金貨と49銀貨しました。サガットで2金貨と25銀貨相当だからそんなもんか。


 それで、ヤツメウナドラゴンがいるところまで来ました。実はこのヤツメウナドラゴンね……


「こんにちはーヤツメウナドラゴンさーん!」


「なんじゃーい、なにかようかのー。」


 ひょあああっをおひゃあああhyやはあああっっっっっっっh


 耐えきった。しゃ、喋れるんです。その大きくて宇宙的恐怖なお姿に耐えきることができれば意思疎通が出来る。耐えきれないものは発狂する。パールは置いてきてあるよん。


「ええとー、ヌメヌメしてるその唾液が欲しいのですがー」


「ほー、よいぞー。んじゃ、くぱー」


 ひょおおおおっわあっわそあおををあおあああああああ


 再度精神が崩壊しかけましたがギリギリで耐え、ヌメってる唾液を樽に詰め込んでパールに積み込み。

 お礼として甘酒と甘いお菓子を贈呈して帰りました。甘いものが好きって赤い血がついた怪しい日記にかいとったんよ。


 30L60kg位樽に入ったので帰り道の悪路でパールちゃんふらつかないか心配だったけど、「へ?」って感じで余裕綽々で持ち運んでくれて、無事リアカーも拾えて、ミッションコンプリート!


「これだけの量アルか……10L100金貨で依頼が来ていたのでアルが、どれくらいを提示するアル?」


「10Lで150、全部買い取りで400金貨。どうせ晩餐会するような人だしこれくらい払うでしょ。」


 で、交渉したんですがこちらの要求どおりに30l買い取ってくれました。何者?まぁいいや、このお金で無限の水差し買おうかなグヘヘ……


 数日後


 なぜかギルドに呼び出され向かってみると


「レイ、国家主席からのお手紙アル!!一体何をやったアル!!??」


「え、なにも。まさかのギロチンかな?」


 恐る恐る手紙を開けてみるとそこには


 晩餐会の招待状がありました。えええー




 簡易だけどLvアップもしくは新規取得したものをメモ

 言語学Lv5→6 生物学Lv1 知識Lv5→6 忍耐Lv4→5 探索術Lv1 調教Lv1 採取術Lv9→10→変化→熟練採取人Lv0→3 

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