第15話 錬金術総合施設


 錬金術研究所へのアポは冒険者ギルドから紹介をもらってもなかなかアポが取れず、魔道具研究所の助けも借りてアポを取ることに成功しました。初心者一見さんお断りって感じだ。


 どんなお硬いところなんだろうと思って尻尾を丸めてビクビクしながら向かったんですが……



 遊園地が併設されてるじゃねえか。どういう場なの?こういうノリなの?


 アポの時間があるため遊園地はとりあえず置いておいて研究関連の施設へ。ええー、こっちにも観光客がいっぱいいる。錬金術isアミューズメント施設?


 総合施設の中に入って、インフォメーションのお姉さんに事情を説明してアポ取ったところに案内もらいました。錬金術効果研究部門原理解明科ってところ。ムズカシイネ。


「こんにちはー私が今回オーブの調査を依頼させていただきましたレイです。」


「こんにちは、私は錬金術効果研究部門原理解明科基礎錬金チーム所属のサニーです。今回はオーブコアというレアな物体の調査ということでお聞きしましたが。」


「ええ、これがこうで。」


「それがそう。なるほどー興味深い。セントリーガンでの損失はご愁傷様です。とりあえず各種検査機械にかけたいのですがよろしいですか?」


「検査機械?」


「ええ、X線とか磁力線とか魔法の目などで内部構造を非破壊検査します。文字通り壊しませんからご安心ください。」


「か、カガクってやつですか。」


「錬金術は魔法と科学、そしてそれの融合ですから。魔法だけで考える魔道具ごときとは違って科学技術も取り入れているんです。石を金に変えるところから錬金術はスタートしましたからね、何でも使います。」


「ふーん、じゃあお願いします。最後のセリフってよく聞きますけど本当に石が金になったんですか?」


「なりましたよ。方法は国家機密ですが。金貨が一般的に広く使われているのはこの事が大きいですね。」


「ぴゃー」


 サガットスゴイネ。というわけでサンプルを渡して結果を待つことに。

 時間かかるらしいので遊園地行って遊んでていいとのこと。

 私はポーションのレシピを教えてほしいんだけど、しょうがないなー、遊園地勧められてるんだし、しょうがないなー、お断りするのは申し訳ないので遊びに行ってきますね、本当ショウガナイナー




 レイは遊園地に行ってきた。隠しスキル学力レベルが1上がった!



 いっやー遊園地面白かったです!こうね、物事の原理を紹介してそれを応用したアトラクションが立ち並んでいるんですよ。これは蒸気によって椅子を上空に押し出すアトラクションで、ゆくゆくは魔導誘導になる予定です、とかそういうの。遊べる上に勉学にもなっちゃって本当楽しかったです。蒸気銃による射的が一番面白かったかな、セントリーガン気分になれて。あの野郎め。

 そうそう、最新兵器として魔導銃が展示されてました。既に少数ですが精鋭兵士部隊やモンスター討伐する人などの間に出回ってるんだって。セントリーガンになるのもそう遠くはない?



 またこよーっと。じゃあ帰りますか。



 ちゃうちゃう、サリーさんのところに向かいましょう。本題はこっち。ッチ。


「只今戻りましたーどうでしたか?」


「おかえりなさい。結果だけど……無属性の魔法をエネルギーに変える原理が働いている、魔道具と錬金術の融合された古代魔導文明の遺産というところまでは推察できたわ。」


「なんか難しいこと言いますね。やはり推察ですか。」


「いえ、無属性をエネルギーに変えているのは、無属性持ちの研究員によって魔力を通らせて起動させたから間違いがないわよ。エネルギーの展開も出来たわ。属性をもたせるのはちょっとうまく行かなかったけれども。内部の構造を見たけれど理解は出来なかったわ。見た目単純な構造なんだけどね。」


「なにそれすごい。そっか、無属性のための道具だったんですね。これと同様のものを作るにはどうしたらいいでしょうか。」


「まずレシピ。そしてレシピ。この国で作り方を探すよりは、ブキョーの国に似たようなものがあるからそこで探したほうが早いと思うわ。多分原理も似てるからレプリカくらいなら作れると思う。発明と気功の国だしね。パワーアップの方法もそこで見つかるんじゃないかしら。」


「ブキョーですか、魔道具研究所も同じこと言ってましたね。やはりブキョーの首都に行くのが正しいんでしょうか。」


「魔道具も同じことを……ッチ。ブキョーのどこいけばいいかはガイドブック見たほうが早いわよ。」


「最強だなガイドブック。」



 というわけで帰ってガイドブック読みまーす。

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