第13話 ひとのー胸をー勝手に揉んじゃーいけないー

 ひとのー胸をー勝手に揉んじゃーいけないー


「それじゃ……」


「「かんぱーい!」」


 ゴクゴク、っかー冷えたエールうめぇ!16以上ならアルコール度数の高いお酒を飲んでもこの国は大丈夫なんだよね。


 祝勝会してませんよレイさん!って連絡が来たので、今祝勝会やってるんですよーいつものギルドの酒場じゃなくて一般市民クラスの酒場でね。


「あーこのアッヒージョ美味しいですよー」


「このレコンレコンも犬にはたまらん旨さです!」


 生きているってサイコー!ずっとこのまま遊んでいたい、眠い、ぐう。



「ほら、さっさと起きて!」


「ありぇ、ここふぁ?」


「酒場の2階だよ!私は女将!2階は宿屋になってるのさ。今日は泊まっていきなさい、料金はいただくけど」


「ふぁーい……」


 翌日一般市民のお宿の料金を支払った後ギルドのお宿に戻りました。


「うー、アンナさん酔った私を放置して逃げ帰っちゃうなんて……あたた、頭痛い。飲みすぎたなー。宿泊料金高くついたし最後失敗しちゃったなー無念。」


 終わり悪けりゃ……ではありますが、気を取り直してアンナさんの部屋に伺いましょう、本格的野営セットのお店に一緒に向かう約束をしたのだよ。


 私と違ってアンナさんはギルド紹介の宿に泊まっているそうです。えーと、ここですね。ドンドンドン、アンナさーん


「……レイさん、アタシはここにはいません。お引取りください。」


「いやいますよねそこに。ドア開けてくださいよー野営セットのお店行きましょうー。」


「死にました、アタシは死んだのです……」


「何を言ってるんですか本当。あ、ドアの鍵開いてますね、おじゃましまーす。」


 ドアを開けるとそこは干からびたアンナさんと腐の海が。あちゃーなるほど。


「見ましたね……もう一緒に行動することはな「ほら、まずは体洗いましょう。おえってるところも早く処理しないとこの部屋から追い出されちゃいますよ。」」


 共同沐浴場でじゃーーっと洗って消毒して、体調ある程度治しまして


「レイさん、見苦しいのをお見せしましてすみません……やはりここでわか「もういいからいいから。とりあえず明日お店に行くことにしましょう。その体調では出歩くのは無理です。」」


「申し訳ない……アレだけ飲んでこんなにピンピンしているなんて、レイさんはものすごくお酒が強いんですね。その胸のせいですか。」


「頭痛はしましたよー今はお水飲んだりして大丈夫ですけど。アンナさんはその細身なのに凄い食べますよね。その身長のせいですか。」


「ふふっ、そうかも知れません。実際のところ犬亜人は大食漢なのが非常に多いんですよ。それじゃそのおっぱいをこちらに……」


「ひとのーおっぱいをー勝手に揉んじゃーいけないー。ぺしっぺし。前に言ったかもしれないけれど16になってすぐ冒険者となって旅に出たからあんまり飲む機会なかったんですよね。なので今回初めてわかりました。」


「ああっ、むねが、おっぱいが!うん、調子出てきたので午後になったら行きましょう、大丈夫です。」



 午後!!


 またバザールにきましたー、今回はアンナさんと。やっぱりバザールは賑やかで綺麗だなあ。


「それじゃ、こちらですついてきてください。」


「はいー。」


 ついて行ったら段々とバザールのメインロードを外れていきます。大丈夫?


 怪しみながらもついて行ったら、ございました怪しい店が。店頭から既に商品が積み込まれて並んでおり、中に入ると天井まで様々な道具が展示されています。


「ようこそ【怪しい店】へ。ここは普通の品から魔法の品まで何でも揃っているぞ。ここにない品はないと思ってくれ、がははは」


「怪しいすでにオヤジが怪しい。なにそのカリフみたいな服装は。ムッキムキだし」


「レイさん突っ込むのは後にして。ご店主、本日は野営の道具一式を揃えに来たのですが。」


「いいだろーこのムキムキ、狐には出来ない真似だな、熊族にしか出来ない技だ。えーと強靭なキャンプセットって感じでいいか?冒険で使うなら紛失や置いていくのも考慮して1.5人分、つまりほんの少し大きいやつがいいな、スタッキングできるやつで揃えればリュックにコンパクトにパッキングできるだろう。」


 おー、スゴイ知識だ。


 そんなわけで野営道具を見繕ってもらいました。


 魔導鋼の炊事道具、ポリエステルの軽量なずだ袋、携帯シャベル、地図や巻物入れ、投光式のランタン、最新の繊維ナイロン6,6で出来たロープ(細くて軽い!!)、砂時計、方位磁石、小びん少々、登攀装備、水筒……


 なんか冒険装備一式になっちゃったね。値段は交渉して8金貨と20銀貨に。お金が飛んでくー。それでもスゴイ軽くてコンパクトになったよ!!


「わーい、買ってよかったです。これでまた遺跡かダンジョンにいけますねアンナさん。」


「ね、お金はかかりますがいいお店でしょう?今度はどんな場所にしましょうかしらね。」


「金はかかるが何でも揃えるぞーガッハッハ」


 2人で夕食をとった後に解散してその日はおしまい。


 あ、防具を補修に出しました。魔法弾で結構ぼろぼろになってたのよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る