第4話 護衛依頼と貯金
村の防衛装置を修復するには半年くらいかかるということで、さすがに最後までついていく気にもなれず乗合馬車の護衛の依頼を請け負って次の「街」に向かうことにしました。ありがとうギルマス、ありがとう村。そういえば受付がおにーさんだったなあ。村の名前聞くの忘れた。
そんなわけで馬車の護衛です。といっても魔物大行進が起こった後なので大体の魔物はこの地域から逃げ出してますし、そもそも街道があるのであんまり近寄ってきません。まれに短単発で襲い掛かってくるくらい。そういうのは強くて数が増えたオーブをぶち当てれば処理できる。楽な任務だ。
もちろん私一人で請け負っているはずもなく、もう1グループとセットで護衛をしています。一人じゃ寝る時間がないもんね。基本的に2~3グループで護衛をするんですよね。
多分こういうのも基本なんだと思うのですが、私が寝ている番に野盗の襲撃に会いました。2グループ合わせて4人、相手は10人ちょっと。あ、負ける。
「へへへ、体一つになりなー!命は助けてやる、馬車ももらっていくがな!!」
「それじゃあここで野垂れ死ぬと一緒じゃないですか!せめて馬車は!」がんばれ馬車のリーダー
「ああ、野垂れ死ね。それか俺らの奴隷になるかだなぐははははは!」
えーまずいなあこれ
「おい、そこのちびっこ、頭に浮かばせているそれはなんだ!?」
「お頭あれは貴族などが自衛に使うエネルギーオーブですよきっと!うりゃー億万長者になれますぜ!」
「なんだと!おいまずはそれをよこせ!」
「こ、と、わ、る」
無防備状態と思わせていた状態からの複数人へのオーブアタック!お頭と数人は首があらぬ方向に向いて膝から崩れ落ちた!
「野盗程度に負けるほどやわな冒険者じゃないんだよ私は!くそどもかかってこいや!」ああ、お下品
私の覇気に気力を取り戻したのか他の3人もやる気に!魔法やら白兵やらで挑みかかりました!
この間の魔物大行進で大分魔力、INTですね、それが上がったので形状変化や属性付与がすこーーーーし楽にできるようになりました。マジックポイントの消費もすこーーし減ったんよ。全然マジックポイント足りないけどさ。
まあ次を狙おう。槍の形状にして、いけー!当たったー!……あ、これ24禁だわ。どうなったかは24歳になってから☆
まあお頭と数人が即死して、目の前で24禁な行為を目の当たりにして、士気が保ち続けられるわけもなく、野盗の生き残りは退散していきましたとさ。無理に追う必要はないのでほっといたよ。
野盗崩れってそんなに強くはないみたいなんですよね、冒険者などの戦闘力のある人材が野党になった場合は別ですが、基本的に冒険者になれず通常の手段で生きて逝くことも出来ず、といったそんな人材なので。でもまあ野盗が出現するということはどこかの村が食っていけずに口減らしで追放したか、純粋に治安の悪化なのでいいことではありませんねー。
さて野盗を蹴散らした我々は宿場町を何度か経由して「街」にたどり着いたのでした。ルナナスって名前らしい。ここでゆっくり暮らしたい所存ー。あ、入管は全然余裕でした、魔物大行進をかいくぐったってのがかなりの名刺代わりになるっぽいです。
さて冒険者ギルドです、ここも村の名残か大きくてかつ中央近くにありました。
「たーのもー。お金稼ぎたいんですけれども。後宿空いてますか」
「はい、ではカードをこちらに。……なるほど、わかりました。宿はあいにくですが満室となっております、ギルドが紹介する宿ならございますよ。」金髪ぼいんのきれーなおねーさんだ
「じゃあ宿は紹介されたところでいいです、安くていい宿がいいなあ。それでなにかいい案件はありますか?」
「ギルド紹介なのでそこは抜かりありません。それで案件ですが……近くの遺跡探索か、レアものの採取系になってしまいますね。討伐依頼は今は固定依頼以外はありません。」
「そですかー。後で固定依頼の金額確認してみますね。それで、遺跡探索とは?マッピングすればお金になるとか?」
「いえ、遺跡にある魔道具などを持って帰って売りさばくという感じですね。近場は大体取り尽したと言われていますが……」
「ああ、探索ですか。んじゃあまずは宿代稼ぐために採取系をお願いします。こうみえてめっちゃ採取強いですから。」
というわけで宿を紹介してもらって(小奇麗でさっぱりしたお部屋でした)その日は就寝。翌朝から採取クエストをすることに。
街なので周辺にすぐあるというわけではなくて、ちょっと遠くの森とかに生えているという感じですね。あ、街にきてからリュックサックと、サイズ違いのずた袋数枚を購入しておきました。これで採取したものをいっぱい持ち運べる☆
「いけっ!」
ふう、これで魔犬5匹目です。採取ポイントに来てますが街から離れていることもあって魔獣や魔物が生息しているんですねー。採取単価が結構高い理由が分かりました。村よりもお金のある街だからってわけじゃないようです。
魔犬魔物にも固定買い取りしてくれる部位があるので切り取ってはずた袋にぽいぽい。薬草や毒草、漢方薬の素なども採取してぽいぽい。
結構楽しい。ぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽい
ああ、日が暮れてしまう!急いで帰らないと!走れー!もっと早くー!うおーーーーーー!
野宿することになりました。ヤバイ薪持ってない。森にいるときに落ちてる木を集めておくんだった……
コワイのでオーブを自動迎撃できる状態にさせてリュックサックを枕に寝ます。夜ご飯?そんなのない。日帰りだからと携帯食料持ってこなかった。朝しか食べてないよーお腹すいた。うわー周り何も見えない本当怖い。月すら出てないよ。
こわいこわいこわい、結局この夜は一睡もできずに終わりました。
「ただいま戻りました……」
「げ、げっそりしてるわね、買取所はあっちよ。あ、一応カード見せて。えーと、空腹耐性Lv0と暗視Lv0?き、昨日はひどかったようね」
「おう、ちっさいの!ちゃんと寝ないと大きくなれないぞ!ワハハ」
周りの人に煽られながら買取所に。お金になるものを持てるだけ持ったので10日は宿で遊べるくらいの金額になりました。ひゃっほう。でもまずは寝かせてくれ。
ぐう
ああよく寝た。さて次は何をしましょうか。武器の強化?オーブは恐らく錬金術で強化するものだし、槍とソードは十分切れる刺さるんだよねえ。普通のナイフもあるし剥ぎ取りナイフもある。防具か。
おっぱいぼいんおねーさんにギルドが紹介している、いや提携かな、まあそういうところの防具屋さんを教えてもらってそこへ。
「こんにちは、防具をそろえたくて来たんですけど。」
「おう!ちっせえな!ドワーフか?」
「帰りまーす。」
「まあ待てまあ待て、防具揃えに来たんだろ、小さいと中古が使えないから新品になるぞ、んで何人だ?俺と同じドワーフか?」
「人です人。しかし新品かあ。リングメイル当たりの中的装備でいくらくらいになります?」
「リングメイルは安いといっても金属縫い付けてるからなあ、あれと鉄グリーブ、ブレイス、ヘルムで75銀貨はくだらないかな。」
「ふ、二月半の支出とほぼ同額……安いのはないの?」
「安全を安い金で買えると思っちゃいかんよ。まあ見た感じ体力なさそうだし斥候が使うような軽装が良いんじゃないの。上から下まで革で、急所に鉄板を張る感じでさ。これなら40銀貨くらいかな!」
「ぐぬぬ、またあの採取に行かなければならないのか。なにか安くなる秘策はない?」
「がめついのーがめつい。そうだな、革の材料になる『うしブー』とか『カリブーン』とかの皮を持ち込めば安くしてやるわ。完成は遅くなるぞ、革にするまで時間かかるから。」
「おお、持ち込めばいいのね!遅くなるってここは錬金なめしやクロムなめしじゃないの?」
「昔ながらのタンニンなめし。」
「そっかー、じゃあ一月以上かかるね。まあ皮取りに行ってきまーす!!」
ひゃっほーこれで防具に目処がつくぞ!
レイ 冒険者
Lv13
HP100
MP27
STR35
DEX50
VIT35
INT49 (魔力としての)
WIL46
CHA29
スキル
オーブ使いLv4 短槍使いLv4 剣使いLv3 無属性魔法Lv2 生活魔法 お狐族化最中 睡眠耐性Lv0 暗視Lv0
装備
魔法使いのローブ 短槍 ソード リュックサック 複数のずた袋
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